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ロシア軍、ウクライナ東部の学校空爆 避難の民間人60人死亡か

2022年5月9日(月)09時55分
爆撃を受けた学校前を通る男性

ウクライナのゼレンスキー大統領は、東部ルガンスク州ビロホリフカの学校がロシア軍の空爆を受け、避難していた民間人約60人が死亡したと明らかにした。写真はウクライナ東部ドネツク州 Kostyantynivkaで、爆撃を受けた学校前を通る男性(2022年 ロイター/Jorge Silva)

ウクライナゼレンスキー大統領は8日、東部ルガンスク州ビロホリフカの学校がロシア軍の空爆を受け、避難していた民間人約60人が死亡したと明らかにした。

同州のガイダイ知事は先に、学校には約90人が避難していたが、7日の空爆後に27人が救出され、約60人が恐らく死亡したと明らかにしていた。建物が空爆され、火災も起きたという。

一方、国連はウクライナ南東部マリウポリから8日に170人以上の民間人が退避し、過去1週間で避難した人数は600人程度になったと明らかにした。

ロシアが9日に第2次世界大戦の対ナチス・ドイツ勝利を祝う戦勝記念日を迎えるのを前に、主要7カ国(G7)首脳はゼレンスキー大統領を招いてオンライン会議を開催し、結束を示した。声明でロシアのプーチン大統領の行動は、対ナチス・ドイツ勝利における「ロシア人の歴史的な犠牲に泥を塗っている」と非難した。

ゼレンスキー氏はヨーロッパでの対独戦勝記念日に当たる8日に演説し、ロシアの侵攻でウクライナに悪魔が再び現れたが、ウクライナが勝利すると感情を込めて語った。

ロシア政府の8日の発表文によると、プーチン大統領は戦勝記念日に合わせ、ウクライナ東部ルガンスク・ドネツク両州の親ロ派指導者にメッセージを送った。ロシアは親ロ派と共に戦っていると強調し、現在の共闘をナチス・ドイツとの戦いに例え「勝利はわれわれが手にする」と伝えたという。

[ロイター]


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