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ウクライナのマリウポリ住民、初退避へ 車両160台以上の出発確認

2022年3月15日(火)08時46分
廃墟と化したウクライナ南部のマリウポリ

ロシア軍に包囲されたウクライナ南部のマリウポリ(写真)から14日、160台以上の車両が出発したと地元当局が発表した。10日撮影。提供写真(2022年 ロイター/Armed Forces of Ukraine/Handout via REUTERS)

ロシア軍に包囲されたウクライナ南部のマリウポリから14日、160台以上の車両が出発したと地元当局が発表した。人道回廊を通じたマリウポリからの住民の退避が初めて成功したもようだ。

オンラインへの投稿で「現地時間午後1時(日本時間午後8時)時点で160台以上の自家用車の出発が確認された」と指摘。マリウポリでの停戦は維持されており、車両はマリウポリ近くのベルジャンシクに到着しザポロジエに向かっているという。

また、ロシアのインタファクス通信などによると、ロシア国防省も14日、マリウポリからの住民退避が始まったと発表した。

ウクライナ大統領府のアレストビッチ顧問によると、ロシアがウクライナに侵攻した2月24日以降のマリウポリでの死者は2500人以上。マリウポリの平時の人口は約40万人。

マリウポリでは2週間以上にわたりロシア軍の砲撃が続いており、市内では暖房のほか、水道や電気が遮断。ウクライナ大統領府のキリロ・ティモシェンコ副長官は、マリウポリへの救援物資を積載した車列をロシア軍が妨害していると非難している。

ティモシェンコ氏によると、人道回廊を通じてこれまでに約15万人が避難した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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