最新記事

アメリカ政治

バイデンの2兆ドルのインフラ計画、米国民の多くが支持 一方で議会通過を不安視

2021年4月4日(日)09時36分

ロイターとイプソスが実施した世論調査で、バイデン米大統領が掲げた道路補修やインターネット高速化を柱とする2兆ドルのインフラ計画は広い人気を集めているものの、民主党による法案になった場合は米国民の支持が低下することが分かった。1日の閣議で撮影。(2021年 ロイター/Tom Brenner)

ロイターとイプソスが実施した世論調査で、バイデン米大統領が掲げた道路補修やインターネット高速化を柱とする2兆ドルのインフラ計画は広い人気を集めているものの、民主党による法案になった場合は米国民の支持が低下することが分かった。

3月31日と4月1日に実施した調査は、「米雇用計画」を展開するバイデン氏と民主党が、共和党の反対と党派色の強い国民に直面しているという課題を鮮明にした。

民主党は議会両院の多数派を僅差で握っており、共和党が計画に反対すれば法案を通過させるのが難しくなる可能性がある。共和党幹部は増税で財源を調達する場合の政府支出拡大を批判してきた。上院トップのマコネル院内総務は、計画を「急進左派の要求によるトロイの木馬」と呼んだ。一部の民主党幹部も課題を指摘している。

世論調査では、米国人の79%が米国の道路、鉄道、橋、港の政府による補修を支持、71%が高速インターネットを全ての米国民へ拡大する計画を支持した。68%が国内の全ての鉛管置き換えに賛成し、66%が再生可能エネルギーの税額控除を支持した。

米国民の多くはインフラ法案を賄う歳出方法についてのバイデン氏の提案を支持。成人の64%が企業に対する増税を支持し、56%が化石燃料産業の税優遇策の終了に賛意を示した。

しかし、インフラに関する一般的な質問から、より具体的な質問に切り替わると、支持は低下。バイデン政権が最近発表したインフラ計画を支持すると答えた人は45%。27%が反対と答え、残る28%は分からないと回答した。

支持の低下は党派的な反応を示している。民主党員では10人に7人がバイデン政権のインフラ計画を支持すると回答したのに対し、共和党員では10人に約2人、無党派層の10人に3人が支持すると答えた。

米国人は一般的に道路の修理をはじめインフラ改善などを望んでいるものの、議会の計画をまとめる能力には多くが懐疑的で、共和党員の大部分は民主党によって策定された改革に反対している。

世論調査は、全米でオンラインで実施し成人1005人が回答。共和党または共和党寄りの無党派層は398人、民主党員または民主党寄りは445人だった。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ミネソタ州に兵士1500人派遣も、国防総省が準備命

ワールド

EUとメルコスルがFTAに署名、25年間にわたる交

ワールド

トランプ氏、各国に10億ドル拠出要求 新国際機関構

ワールド

米政権、ベネズエラ内相と接触 マドゥロ氏拘束前から
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 5
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 6
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 9
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中