最新記事

感染症対策

欧州医薬品庁もファイザー製ワクチン来週承認へ 年内の接種開始

2020年12月16日(水)09時09分

欧州医薬品庁(EMA)は15日、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスワクチン承認の是非を検討する会合を21日に前倒しすると発表した。英ウルバーハンプトンで14日撮影(2020年 ロイター/CARL RECINE)

欧州医薬品庁(EMA)は15日、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスワクチン承認の是非を検討する会合を21日に前倒しすると発表した。欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、欧州連合(EU)域内で年内に接種が開始される公算が大きいとしている。

EMAは、ファイザーとビオンテックのワクチン「BNT162B2」について、両社が要請通りに追加データを提供したため、会合を前倒ししたと説明。21日に臨時会合を開き、可能なら同日中に結論を出すとし、従来予定されていた29日の会合は必要なら実施するとした。

EMAは承認に際して、安全性の監視と製造に関する計画のほか、子どもへの接種に関する調査計画を発表する。また、ワクチンを製造する製薬会社に対し、効果と安全性に関する追加情報の提供を義務付ける。

フォンデアライエン委員長はEMAの発表を受け、「欧州で年内にワクチン接種が開始される可能性がある」とツイッターに投稿した。

欧州委は加盟各国政府と協議を行った上で、EMA承認の3日以内に正式承認する見通し。欧州委は通常、EMAの判断を踏襲する。欧州委の承認後、加盟各国は直ちに接種を開始できる。

ドイツのシュパーン保健相は、欧州委の承認後24─72時間で接種を開始できると表明。クリスマスにも接種開始が可能になるとの見通しを示した。

EMAの発表を受け、独仏伊を含む欧州8カ国の保健相は共同声明で、接種開始に向けた作業を調整すると表明。経過を巡る情報を迅速に共有するとした。

ファイザー製ワクチンの緊急使用は、英国が今月3日に世界で初めて承認。その後、カナダが9日、米国が11日に承認した。3カ国ではすでに接種が始まっており、EMAに対する圧力が高まっていた。

独シュピーゲル誌は、欧州委はコロナワクチンを追加的に1億8000万回分調達するオプションを行使すると報道。内訳は、ファイザー製ワクチンが1億回分、米モデルナ製ワクチンが8000万回分。

EMAは今月初め、モデルナ製ワクチンの承認を検討する会合を来年1月12日に開くと発表している。

*内容を追加しました。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・【調査報道】中国の「米大統領選」工作活動を暴く
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力


ニューズウィーク日本版 健康長寿の筋トレ入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月2日号(8月26日発売)は「健康長寿の筋トレ入門」特集。なかやまきんに君直伝レッスン/1日5分のエキセントリック運動

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:カジノ産業に賭けるスリランカ、統合型リゾ

ワールド

米、パレスチナ指導者アッバス議長にビザ発給せず 国

ワールド

トランプ関税の大半違法、米控訴裁が判断 「完全な災

ビジネス

アングル:中国、高齢者市場に活路 「シルバー経済」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 2
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 3
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 4
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 5
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 6
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 7
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 8
    「体を動かすと頭が冴える」は気のせいじゃなかった⋯…
  • 9
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 10
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 3
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 4
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 5
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 6
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 7
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 8
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 9
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 10
    脳をハイジャックする「10の超加工食品」とは?...罪…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中