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感染症対策欧州医薬品庁もファイザー製ワクチン来週承認へ 年内の接種開始
欧州医薬品庁(EMA)は15日、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスワクチン承認の是非を検討する会合を21日に前倒しすると発表した。英ウルバーハンプトンで14日撮影(2020年 ロイター/CARL RECINE)
欧州医薬品庁(EMA)は15日、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナウイルスワクチン承認の是非を検討する会合を21日に前倒しすると発表した。欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、欧州連合(EU)域内で年内に接種が開始される公算が大きいとしている。
EMAは、ファイザーとビオンテックのワクチン「BNT162B2」について、両社が要請通りに追加データを提供したため、会合を前倒ししたと説明。21日に臨時会合を開き、可能なら同日中に結論を出すとし、従来予定されていた29日の会合は必要なら実施するとした。
EMAは承認に際して、安全性の監視と製造に関する計画のほか、子どもへの接種に関する調査計画を発表する。また、ワクチンを製造する製薬会社に対し、効果と安全性に関する追加情報の提供を義務付ける。
フォンデアライエン委員長はEMAの発表を受け、「欧州で年内にワクチン接種が開始される可能性がある」とツイッターに投稿した。
欧州委は加盟各国政府と協議を行った上で、EMA承認の3日以内に正式承認する見通し。欧州委は通常、EMAの判断を踏襲する。欧州委の承認後、加盟各国は直ちに接種を開始できる。
ドイツのシュパーン保健相は、欧州委の承認後24─72時間で接種を開始できると表明。クリスマスにも接種開始が可能になるとの見通しを示した。
EMAの発表を受け、独仏伊を含む欧州8カ国の保健相は共同声明で、接種開始に向けた作業を調整すると表明。経過を巡る情報を迅速に共有するとした。
ファイザー製ワクチンの緊急使用は、英国が今月3日に世界で初めて承認。その後、カナダが9日、米国が11日に承認した。3カ国ではすでに接種が始まっており、EMAに対する圧力が高まっていた。
独シュピーゲル誌は、欧州委はコロナワクチンを追加的に1億8000万回分調達するオプションを行使すると報道。内訳は、ファイザー製ワクチンが1億回分、米モデルナ製ワクチンが8000万回分。
EMAは今月初め、モデルナ製ワクチンの承認を検討する会合を来年1月12日に開くと発表している。
*内容を追加しました。
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