最新記事

2020米大統領選

アメリカ大統領選挙、トランプは政権移行に協力する? バイデンを待ついばらの道

2020年11月8日(日)14時33分

現大統領から次期大統領への政権移行の手順は米国の法律に明確に示されているが、民主党のバイデン氏はほかの大統領たちよりも険しい道を進まなければならないかもしれない。(2020年 ロイター/Kevin Lamarque/Carlos Barria)

現大統領から次期大統領への政権移行の手順は米国の法律に明確に示されているが、民主党のバイデン氏はほかの大統領たちよりも険しい道を進まなければならないかもしれない。

トランプ大統領の法廷闘争によって、複数の州で再集計が行われることになれば、政権移行のための重要な手続きが数週間遅れる可能性がある。前回このようなことが起きたのは2000年、ジョージ・W・ブッシュ氏の勝利の確定に数週間かかったとき以来だ。

米議会の共和党関係者は「法廷闘争が長引けば政権移行が遅れ、外交政策に大きな打撃となる。われわれが選挙に気をとられる間、世界はボーっと見ているわけではない」と語る。

バイデン氏が選挙人の半数以上を獲得したものの、破天荒なトランプ大統領が通常の決まりきった手順を煩雑にし、協力をしない可能性が懸念されている。7日に複数のテレビ局がバイデン氏に当確を出すと、トランプ大統領は「偽って勝利したふりをしている」と即座にバイデン氏を非難。しかしその根拠は示さなかった。

諸外国の外交官や専門家らは、いまから1月20日の新大統領就任の日までのトランプ大統領による突然の方針変更を警戒している。貿易や軍の撤退から大統領恩赦など、コロナ対応と経済対策にすぐ着手しなければいけない次期政権の信頼性を損ねかねないことだ。

バイデン陣営に近い関係者は、同陣営が、トランプ氏や側近たちが、新政権の足を引っ張るためにバイデン氏就任前に国内・外交政策を変更する兆しがないか注視していると語った。現状は大きな動きはみられないという。

また、敗北を認めていないトランプ氏が、新大統領と直接会うのかも不明だ。トランプ氏は2016年に勝利した後、ホワイトハウスの慣例にならい、オバマ前大統領と会談している。

政権移行は、連邦政府一般調達局(GSA)が勝者を認定するまで始められず、7日の時点でGSAは決定を下していない。認定されるまで、GSAはバイデン陣営にオフィスやパソコン、スタッフのバックグラウンドチェックなどを提供できるが、連邦政府関係機関に足を踏み入れることは許されない。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・【調査報道】中国の「米大統領選」工作活動を暴く
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力


ニューズウィーク日本版 AI兵士の新しい戦争
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年1月13号(1月6日発売)は「AI兵士の新しい戦争」特集。ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「高市ラリー」再開か、解散検討報道で思惑

ビジネス

トランプ米大統領、クレジットカード金利に10%の上

ビジネス

関税返還となった場合でも米財務省には十分な資金=ベ

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、米雇用統計予想下回る 円は
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 6
    「不法移民からアメリカを守る」ICEが市民を射殺、証…
  • 7
    美男美女と話題も「大失敗」との声も...実写版『塔の…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 10
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 8
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 9
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 10
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中