最新記事

感染第2波

ドイツ、11月2日から1カ月の緊急ロックダウンへ 飲食店閉鎖・旅行自粛も要請

2020年10月29日(木)11時27分

ドイツのメルケル首相は28日、再拡大する新型コロナウイルス流行に対応するため、11月2日から1カ月間、緊急の部分的なロックダウン(都市封鎖)措置を実施すると発表した(2020年 ロイター/FABRIZIO BENSCH)

ドイツのメルケル首相は28日、再拡大する新型コロナウイルス流行に対応するため、11月2日から1カ月間、緊急の部分的なロックダウン(都市封鎖)措置を実施すると発表した。

メルケル首相は16州首相との会合後、感染状況が「極めて深刻」で、「直ちに行動を取る必要がある」と言明した。同時に、新たな措置は経済的影響を最低限にとどめることが目的とも強調した。

新措置の下、集会は2家族、10人以下に制限する。私用および不要不急の旅行の自粛を促し、ホテル宿泊は出張者のみに限定する。

レストランやバー、ジムやプール、映画館、劇場は閉鎖される。コンサートなどは中止されるが、プロスポーツのイベントは観客なしで開催が許される。

また、企業向けに100億ユーロ(118億2000万ドル)の支援パッケージを打ち出し、ロックダウン中の損失を補う。従業員が50人以下の中小企業は11月に関し、昨年同月の売上高の75%分を受け取る。

一方、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)や衛生上のルール順守を条件に、学校や託児所の運営は継続される。

コロナ感染の第2波に見舞われる中、ドイツの感染者数は過去24時間に約1万5000人増加し、累計46万4000人強に達した。死者も累計1万人を超え、医療機関の逼迫が懸念されている。

メルケル首相は「われわれの医療システムは現状に対応できているが、現在の感染ペースが続けば、対応能力は数週間以内に限界に達するだろう」と警鐘を鳴らした。

メルケル首相と16州首相は、新制限措置実施後2週間後に再会合し、措置が効果を発揮しているかどうか精査するという。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・フランスのコロナウィルス感染第二波が来るのは当然だった・・・・
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力



ニューズウィーク日本版 高市早苗研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月4日/11日号(10月28日発売)は「高市早苗研究」特集。課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米国版の半導体の集積拠点、台湾が「協力分野」で構想

ワールド

アフガン北部でM6.3の地震、20人死亡・数百人負

ワールド

米国防長官が板門店訪問、米韓同盟の強さ象徴と韓国国

ビジネス

仏製造業PMI、10月改定48.8 需要低迷続く
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「今年注目の旅行先」、1位は米ビッグスカイ
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 5
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 6
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 7
    筋肉はなぜ「伸ばしながら鍛える」のか?...「関節ト…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 7
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中