最新記事

感染第2波

東京都、新型コロナ新規感染286人で過去最多を更新 「GoToトラベル」は東京除外で実施へ

2020年7月16日(木)21時35分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

都内で新たに280人以上の新型コロナウイルスへの感染が確認された。写真は24日の東京・品川駅。REUTERS / Issei Kato

東京都は16日、都内で新たに286人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。

陽性者が100人を超えるのはこれで8日連続。この1週間合計では1368人と感染拡大に歯止めがかからない状態だ。

これで都内で確認された陽性者の合計は8640人、東京アラートを解除し休業要請などの規制を緩和した6月11日以降の陽性者は2977人となった。

この日確認された陽性者のうち、20代と30代が合わせて196人で全体の68%と依然大半を占めているが、40代以上も76人でおよそ30%となり、感染が世代を超えて広がっていることを示している。また感染経路が不明な人は137人で47%を占めている。

また、東京都は陽性者が急増していることについて、PCR検査の実施件数が増えているためとしているが、陽性率も緊急事態宣言が解除された5月25日には1%だったものが、昨日では6%にまで高まっており、感染第2波が懸念される。

各地で非常事態宣言解除後、最多の感染者

一方16日は、埼玉県49人、神奈川県48人、千葉県32人と首都圏でも感染者が急増。1都3県合計で415人、また大阪府66人、愛知県21人と首都圏以外の各地でも感染者が増えて、空港検疫の4人を含め全国で610名もの感染者が確認された。

「GoToトラベル」は東京を除外

このように非常事態宣言が出された時期よりも感染者が増え、感染が明らかに拡大している状況を受けて、国が22日から開始予定としている「GoToトラベル」の実施について各自治体から不安の声があがっていた。

これに関して赤羽国土交通相は、16日夕方記者団に「東京目的の旅行と、東京の居住者の旅行を対象から外し、22日から実施する旨を報告し、専門家の意見をいただきたい」と述べ、突出して感染者が多い東京を除いた形での実施を明らかにした。


東京都・新型コロナウイルス陽性患者数


 

東京都・新型コロナウイルス陽性患者数・累計

 

PCR検査等の結果

 

感染者の現在の状況

*チャーター機帰国者、クルーズ船乗客等は含まれていない
*「重症」は、集中治療室(ICU)等での管理又は人工呼吸器管理が必要な患者数を計上
*退院者数の把握には一定の期間を要しており、確認次第数値を更新している
 


【関連記事】
・東京都、14日の新型コロナ新規感染143人 感染最少の5月23日以降累計3000人突破
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・新型コロナの起源は7年前の中国雲南省の銅山か、武漢研究所が保管
・インドネシア、地元TV局スタッフが殴打・刺殺され遺体放置 謎だらけの事件にメディア騒然


20200721issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年7月21日号(7月14日発売)は「台湾の力量」特集。コロナ対策で世界を驚かせ、中国の圧力に孤軍奮闘。外交・ITで存在感を増す台湾の実力と展望は? PLUS デジタル担当大臣オードリー・タンの真価。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、ガリウムやゲルマニウムの対米輸出禁止措置を停

ワールド

米主要空港で数千便が遅延、欠航増加 政府閉鎖の影響

ビジネス

中国10月PPI下落縮小、CPI上昇に転換 デフレ

ワールド

南アG20サミット、「米政府関係者出席せず」 トラ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 8
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 9
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中