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感染症対策米ファイザーと独ビオンテック、コロナワクチン大規模治験開始 早ければ年内に1億本供給へ

米製薬大手ファイザーと独バイオ医薬のビオンテックは7月27日、共同開発中の最も有望な新型コロナウイルスワクチン候補について世界各地で大規模な臨床試験(治験)を開始すると発表した。写真はイラストレーション、4月10日撮影(2020年 ロイター/Dado Ruvic)
米製薬大手ファイザーと独バイオ医薬のビオンテックは27日、共同開発中の最も有望な新型コロナウイルスワクチン候補について世界各地で大規模な臨床試験(治験)を開始すると発表した。
治験で有効性が確認されれば、両社は早ければ10月に規制当局への申請を行う可能性があり、年内に最大1億本、2021年末までに13億本を供給するのに道が開かれるとみられる。
両社のワクチンは免疫反応を引き起こすために1人に対し2回の接種を行うため、1億本のワクチンを受けられる人数は約5000万人となる。
治験は世界の約120カ所で最大3万人を対象に実施するとみられる。新型コロナ感染が深刻な地域が含まれる。
最も有望なワクチンは「BNT162b2」と呼ばれ、その他のワクチン候補は初期の治験で除外された。
ファイザーは既に、米政府にワクチン1億本を供給する契約を結んでおり、5億本を追加供給する可能性もある。欧州連合(EU)などともワクチン供給を巡り協議を進めている。
米バイオ医薬大手モデルナもこの日、開発中のコロナワクチンについて、3万人を対象とする後期治験を開始したと発表した。
米医薬品・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も今週、コロナワクチンの治験を開始する。

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