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コービーが生前に語った人生の喜び、ビジネスへのこだわり、そして家族への愛

Life and Business According to Kobe

2020年2月22日(土)14時00分
ニューズウィーク米国版編集部

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マイケル・ジョーダン(右)とは死闘を繰り広げた KEITH BIRMINGHAM-PASADENA STAR-NEWS/GETTY IMAGES

細部にこだわる

どの作品も、丹精を込めて作ろうと努力している。だから、どうしても細部が気になる。映画を製作するなら全てのシーンを、本を出すなら全ての文章を吟味している。

どんなに小さなこともおろそかにしない。魔法が解けてしまったら元も子もないからね。NBA時代から、私はそうだった。細部に徹底してこだわるのが大事なんだ。

親御さんが子供のために本を選ぶときも、子供が自分で選ぶときも、これは誰かが真心を込めて作った本だと実感できるものにしたい。児童書というのは、とかく安上がりに作られがちだけれど。

いい仲間を選ぶ

うちには実に素晴らしい人材がそろっている。私は映画学校に行ってないし、映画俳優組合(SAG)の規則も知らない。でも私のスタッフはよく知っている。彼らが最高の仕事をしてくれると信じている。こっちが指示するのは「魔法を解くな」ということだけだ。

全てはこの世界から生まれる。全てに目的がある。だから全てにベストを尽くすべきだ。ここで働く人は意欲を持って、最高の仕事をしなければならない。

それはつまり、正直で勇敢でなければならないということだ。チームの仲間と信頼関係を築き、相手の判断が間違いだと思ったら率直に議論できなければいけない。

ここのスタッフはみんな強いこだわりを持っている。満足できるまで細部を全て見直せなんて、わざわざ言う必要はない。彼らには初めからそういう意識がある。

このやり方は、かつてレイカーズのコーチだったテックス・ウィンターから学んだ。彼は試合の録画映像を振り返るとき、いつもすごく厳しかったが、選手たちには常にこう言っていた。「君らを批判しているんじゃない。君らの行動を批判しているんだ。自分を捨て、エゴを捨てて行動だけに集中しろ。大事なのは、全員が今より少しでもベターになることだ」とね。

ただし、そこまでこだわれる人材を次々に見つけていくのは容易なことじゃない。

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