最新記事

新型コロナウイルス

新型コロナウイルス死者、過去最多の1日108人 中国、春節明けも企業活動厳しく

2020年2月11日(火)17時42分

中国では新型肺炎の死者が1000人を突破した。10日から企業や工場が再開したが、感染拡大への懸念から本格稼働には至っていない。長期にわたる「マヒ状態」の影響で、企業の間では資金繰りに支障をきたしたり、人員削減の動きも出始めた。湖北省武漢で1月20日撮影(2020年 ロイター)

中国では新型肺炎の死者が1000人を突破した。10日から企業や工場が再開したが、感染拡大への懸念から本格稼働には至っていない。長期にわたる「マヒ状態」の影響で、企業の間では資金繰りに支障をきたしたり、人員削減の動きも出始めた。

中国国家衛生健康委員会(NHC)は11日、新型コロナウイルスによる肺炎で10日に国内で108人が死亡したと発表した。1日の死者数としては、12月に湖北省武漢市でウイルスが発生して以来の最多を更新した。死者数の累計は1016人と、1000人を突破した。

国内の感染者数は4万2638人となった。ただ新たに感染が確認されたのは2478人と、前日の3062人から2割近く減少した。1日の感染件数が前日から減少したのは、ここ2週間で2回目となる。

しかし世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は10日、中国に渡航歴のない患者からの感染について「懸念される症例」が出ているとし、「より大きな火事を引き起こす火花になり得る」と指摘した。

WHOと中国の保健当局によると、中国本土以外の24カ国・地域で319件の感染例が確認されている。中国本土以外の死者は2人で、香港とフィリピンで報告されている。

湖北省保健当局の11日の発表によると、10日に省内で確認された新たな感染例は2097人で、死者は103人だった。

湖北省政府は、同省衛生健康委員会の張晋・党組書記と劉英姿・主任をともに解任した。国営の中国中央テレビ局(CCTV)が伝えた。理由は明かされていない。

約6000万人の人口を擁する同省は、空と陸の交通など事実上の封鎖状態が続いている。

経済への影響

銀行関係筋によると、中国では300を超える企業が新型コロナウイルスの影響を和らげるため、少なくとも574億元(82億ドル)の銀行融資を申請している。

融資を求めているのは新型ウイルス対策に関与している企業やウイルス感染拡大によって大きな打撃を被っている企業で、ネット出前サービスの美団点評やスマートフォンメーカーの小米科技(シャオミ)、配車サービスの滴滴出行、 顔認証技術のメグビー・テクノロジーズ、セキュリティーソフト最大手の奇虎360科技も含まれるという。

広告などを手掛ける新潮傳媒は10日、従業員の10%余りに当たる500人の人員削減を実施したと発表。外食チェーンの西貝は、従業員約2万人の給与支払い方法について懸念を示した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イラン交渉団、和平目指し直接会談 パキスタン交

ワールド

米軍がホルムズ「掃海」とトランプ氏、イランTVなど

ワールド

バンス米副大統領、パキスタンのシャリフ首相と会談

ワールド

米が資産凍結解除に同意とイラン筋、米当局者は否定
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけない副作用に研究者が警鐘
  • 2
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 3
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦によって中国が「最大の勝者」となる理由
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 6
    革命国家イラン、世襲への転落が招く「静かな崩壊」
  • 7
    新しいアメリカンドリームは「国外移住」...5人に1人…
  • 8
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 7
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 8
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    米軍が兵器を太平洋から中東に大移動、対中抑止に空白
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中