最新記事

動物

森の人、また受難 インドネシアで銃弾24発受けたオランウータン見つかる

2019年11月29日(金)16時40分
大塚智彦(PanAsiaNews)

銃弾を24発受けたところを発見されたオランウータンの「パグ」 Antana

<動物として人間に最も近い存在のなのに、なぜ彼らは苦しまなければいけないのか>

インドネシア・スマトラ島北部のアチェ州で負傷しているオランウータンが発見され、収容後のX線による検査で、体内に24発の銃弾が残っているのが確認された。このオランウータンは現在専門の施設で集中治療を受けているが、命は助かりそうだと獣医は話している。

オランウータンをめぐっては同じアチェ州で3月10日にエアライフルの銃弾74発を撃ちこまれた親子が発見・保護される事件も起きるなど、オランウータンの受難が続いている。

インドネシアのアンタラ通信が伝えたところによると11月28日、アチェ州南部トルモン地方にあるガンポン・テンゴ村付近をパトロールしていた地元自然保護局の担当者が負傷したオランウータンを発見した。

地元自然保護関係者などの協力で負傷したオランウータンは収容され、ただちに隣接する北スマトラ州バトゥ・メベリン・シボランギットにあるオランウータンの検疫・保護施設に運ばれた。

同施設の獣医ムーシカ氏が28日に明らかにしたところによると、オランウータンは25歳のオスで、X線検査の結果全身からエアライフルから発射されたとみられる銃弾24発が発見された。銃弾は頭部に16発、手足に4発、臀部に3発、腹部に1発残されていたという。

現在集中治療を行っているが、生命の危機はとりあえず脱したというものの予断を許さない状況には変わりなく、銃弾を摘出する手術をいつするかなど今後の治療計画などは決まっていないという。

負傷したオランウータンは「パグ」と名付けられた個体で、発見時に右目が赤くなり左目も濁るなど両目に障害が起きており、「両目ともほとんど見えない状態」というが、散弾銃を受けた負傷との関連は明らかになっていない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中銀の独立性、インフレ抑制に「極めて重要」=米シカ

ワールド

ロシア、欧州向けガス輸出停止の可能性を近く協議=副

ワールド

ブラジル貿易収支、2月は42億ドルの黒字 予想と一

ワールド

イスラエル、ベイルート南部郊外の住民に退避指示 大
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    「え、履いてない?」モルディブ行きの飛行機で撮影された、パイロットの「まさかの姿」にSNS爆笑
  • 3
    「ハリポタ俳優で終わりたくない」...ハリー・メリングが新作『ピリオン』で見せた「別人級」の変身
  • 4
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 5
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 6
    対イラン攻撃に巻き込まれ、湾岸諸国が存立危機
  • 7
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 8
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「旅客数が多い空港」ランキン…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 9
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中