最新記事

米軍事

米独立記念日の軍事パレードでトランプが浪費する驚きの額

'Slush Fund': Democrat Threatens to Investigate Trump's July 4 Parade

2019年7月4日(木)17時00分
アレクサンドラ・ハッツラー

独立記念日伝統の、軍人家族のピクニックイベントに敬礼するトランプ夫妻(2018年9月4日)  Joshua Roberts-REUTERS

<トランプは莫大なパレードの支出の出所を明らかにしていないが、国立公園の維持管理費が流用されたことがわかって議会も国民もカンカン>

ドナルド・トランプ米大統領は今年の独立記念日のパレードについて「ワシントン史上、最大規模のパレード」になると宣言しているが、その費用を捻出するために国立公園の入園料が使われるとして、民主党のある下院議員が調査を行うと言っている。

ミネソタ州選出の下院議員で下院歳出委員会のメンバーでもあるベティ・マッコラムは、7月3日に声明を発表。トランプ政権が7月4日のパレード費用の足しにするために米国立公園局から250万ドルを流用したとする報告書を受け、大統領に対する監督権限を行使するつもりだと警告した。

「力を誇示するためのパレード費用に国立公園の入園料を使うなんて言語道断」とマッコラムは声明文に書いた。「これらの入園料は国民のために国立公園の魅力を向上させ、安全性を維持するためのもの。政治的な集会のための資金ではない」

マッコラムはさらに、パレード費用に税金が使われることはワシントン・ポスト紙の報道で初めて発覚したものであり、ホワイトハウスから議会への報告がなかったことも厳しく糾弾した。

<参考記事>トランプ最悪の命令が、アメリカを軍国主義に染める──「軍事パレードをやりたい」

戦闘機は1時間で2万ドル

「私は下院歳出委員会における、内務・環境関連機関小委員会の委員長としての権限を全面的に行使し、トランプ政権がこの決定に至った経緯を解明し、責任者を追及する。財政権が議会にあることを、トランプ政権に認識させる必要がある」

「アメリカに敬礼を(Salute to America)」と銘打った4日の祝賀イベントには、ナショナル・モール(リンカーン・メモリアル前の広場)での戦車の展示や戦闘機の実演飛行などがあり、リンカーン・メモリアルとポトマック公園では花火が打ち上げられる。トランプも演説する。超党派の祝日で大統領が演説をするのは異例だ。いやそれ以前に、軍事パレード自体がアメリカではごく例外的にしか行われていない。ロシアのように軍事パレードをしないのは、アメリカが軍事力を誇示する必要はない、という超大国の誇りだったのだ。

ワシントンに到着した戦車や当日飛んでくる予定の軍用機のリストを見る


トランプは次のようにツイートした。「国防総省とわが国の偉大な軍の指導者たちはこれを実施し、とりわけアメリカ国民に、世界最強にしても最も高度な軍備を披露できることにワクワクしている。度肝を抜く実演飛行と史上最大の花火をお楽しみに!」

だがパレードには、何百万ドルもの税金が使われることになる。ある財務専門家は公共放送機関ナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)に対して、祝賀イベントで航空機や軍事設備を使うには大変なコストがかかると指摘した。大統領専用機「エアフォースワン」に使われているボーイング747型機は、使用1時間あたり最大25万ドル。また国防総省によれば、儀礼飛行に使われる戦闘機の一部は、1時間のレンタル代が約2万ドルになる。

<参考記事>中国軍事パレードの主たる狙いは「抗日」ではない

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英総合PMI、3月は6カ月ぶり低水準 中東戦争でコ

ワールド

東京の中国大使館への侵入事件、中国当局が日本側に抗

ワールド

トランプ氏、イランとの戦争終結合意に意欲=イスラエ

ワールド

ポルトガル、第1四半期は経済活動縮小 嵐で経済損失
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 2
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 3
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」した──イスラエル首相
  • 4
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 5
    「胸元を強調しすぎ...」 米セレブ、「目のやり場に…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 8
    スウェーデン次期女王ヴィクトリア皇太子、陸軍訓練…
  • 9
    「買ったら高いじゃん?」アカデミー賞会場のゴミ箱…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中