最新記事

雇用

フランス政府、改正労働法を公表 失業率低下へ労使の裁量認める

2017年9月1日(金)13時26分

8月31日、フランス政府は改正労働法を公表した。労働組合からは反発の声が上がっている。フィリップ首相は高止まりする失業率の引き下げには改正が必要だと強調した。写真はパリで記者会見する同首相(2017年 ロイター/Charles Platiau)

フランス政府は31日、改正労働法を公表した。労働市場の規制を緩和し、失業率を押し下げる狙いだが、労働組合からは反発の声が上がっている。

改正法では、解雇が不当と判断された場合に支払う額に上限を設けたほか、採用・解雇の自由度を高める措置を盛り込んだ。市場の状況に応じて企業が柔軟に賃金や労働時間を調整できる措置も導入した。週35時間の労働時間には直接言及していないが、会社側と従業員が交渉できるよう柔軟性を高めた。

フランスでは失業率が2桁近くに達しており、労働法改正はマクロン政権が進める経済改革の重要課題となっている。

フィリップ首相は「中小企業をはじめとする雇用者や海外投資家にとって、現行労働法は雇用や投資の妨げとみられている」と指摘し、高止まりする失業率の引き下げには改正が必要だと強調した。

しかし労組は、長年守ってきた労働者の権利の喪失と反発している。フランス労働総同盟(CGT)幹部は「恐れていた通りの内容だ」と懸念を示し、9月12日に抗議デモを行う方針を明らかにした。

マクロン大統領が率いる「共和国前進」が過半数を握る国民議会は、議会の採決を通さずに法令を発布することを政府に認める手続きを既にとっており、政府は9月22日に改正法を採択する予定だ。

[パリ 31日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、CIAに停戦協議打診か イスラエルは米に説

ワールド

ハメネイ師息子モジタバ師、後継有力候補との情報 米

ビジネス

プーチン氏、欧州向けガス供給の即時停止の可能性を示

ワールド

イラン交戦は国連憲章違反、学校攻撃にも深い衝撃=独
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 6
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 7
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 8
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 9
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 10
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 9
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 10
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中