最新記事

米大統領

トランプ71歳の誕生日プレゼントはロシア行き航空券

2017年6月14日(水)17時55分
ジェイソン・ ルミエール

昨年はインドでも祝われたトランプの誕生日 Cathal McNaughton-REUTERS

<6月14日に71歳を迎えるトランプ。山積みの問題で祝賀ムードは控え目かと思いきや、盛大な「パーティー」が各地で計画されているようだ>

ドナルド・トランプ米大統領はこれまでいくつも盛大な誕生パーティーを開いてきた。だが今日の71歳の誕生日と比べれば、過去のパーティーなどはるかにかすんでしまうくらい騒がしいものになるかもしれない。トランプの誕生日に合わせて、ロシア疑惑の解明を求める数百人規模のデモが予定されているのだ。

この「悲しき誕生日パーティー#Sad Birthday」を企画したのは、昨年11月の大統領選を機に結成された抗議団体「ライズ・アンド・レジスト(立ち上がり抵抗しろ)」。同グループによれば、参加者はマンハッタンのトランプタワー前に集まり、ロシア行きの航空券などロシア疑惑にまつわる特別なプレゼントをトランプに贈るようだ。もちろん、「ロシアへ帰れ」の皮肉をこめて。

「トランプはアメリカを破滅させる政策を次々と提案している」と、ライズ・アンド・レジストのメンバー、アンディ・ラットは語った。「トランプがワシントンでケーキのろうそくを消す間、我々はトランプの願いが叶わないことを願う」。

(ライズ・アンド・レジストの投稿)


【参考記事】【動画】「トランプはわたしの大統領ではない」全米各地で抗議デモ

マンハッタンは、この日行われる「悲しきパーティー」の一部にすぎない。ラットによれば、フロリダ州パームビーチにある「マール・ア・ラーゴ」とニューヨーク州ウェストチェスターのハドソン・ナショナル・ゴルフクラブでもパーティーが開かれる。

ホワイトハウスで過ごす間、トランプにはロシア疑惑に関する捜査が付きまとう。ロシア疑惑の捜査をしていたコミーFBI前長官に捜査をやめるよう政治的圧力を加えた司法妨害疑惑も浮上している。

これまでも「ライズ・アンド・レジスト」は、イスラム教徒が多い国からの入国禁止令や移民の強制送還、メキシコとの国境の壁建設に抗議してきた。

3人の妻それぞれのパーティー

ちなみに最初の妻イバナと一緒だったトランプ42歳の誕生日のお祝いは、所有するカジノに約4.6メートルの宇宙船を飾ったと、ワシントン・ポストは報じている。

50歳の誕生日は、2人目の妻で次女ティファニー・トランプの母親マーラ・メープルズが隣にいた。メープルズはトランプタワーで桁違いに大きなパーティーを開いた。トランプが保有する多くの建物とスーパーマンの衣装に身を包む不動産王を模した砂糖菓子をあしらったケーキが用意された。スーパーマンのテーマ曲にのせてケーキが披露される前にはもちろん、4人の子供が歯の浮くような賛辞を贈った。

71歳の誕生日、3人目の妻メラニア・トランプは夫を「悲しきパーティー」から守るため、抗議団体に対しイベントを見送るようメールで頼んだという。「友人たちへ。あなたがたが、パーティーの成功がドナルドにとってどれほど大切かをわかってくれたら、彼も喜ぶでしょう」

確かにパーティーがうまくいかないと、むずかってまた何を言い出すかわからない。


ツイッタ―に投稿された皮肉が込められた誕生日のメッセージ



(弾劾(impeach)をもじった投稿)




(「苦悩のアメリカ...トランプは大統領にふさわしくない。そして世界にとって脅威だ」)


【参考記事】エリザベス女王90歳 素顔がのぞく珍言集
【参考記事】習近平訪米へのプレゼント? 米ボーイング、737型機の最終工程を中国に移転

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル!
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

EXCLUSIVE-中国BYDの欧州第3工場、スペ

ビジネス

再送-ロシュとリリーのアルツハイマー病診断用血液検

ワールド

仮想通貨が一時、過去最大の暴落 再来に備えたオプシ

ワールド

アルゼンチン中間選挙、米支援でも投資家に最大のリス
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃をめぐる大論争に発展
  • 4
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    1歳の息子の様子が「何かおかしい...」 母親が動画を…
  • 9
    ウィリアムとキャサリン、結婚前の「最高すぎる関係…
  • 10
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 9
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 10
    トイレ練習中の2歳の娘が「被疑者」に...検察官の女…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中