最新記事

中国

深センに行ってきた:物を作れる人類が住む街で

2016年12月9日(金)15時00分
山崎富美(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター フェロー)

<パーツは何でもすぐそこで手に入る。作り方もわかる。深センは、世界で一番電子機器の中の仕組みを理解できるようになれる街、そして物を作れる人を作ってくれる街だった>

 あなたが持っているスマホが壊れたら、どうしますか?修理に出すか買い換えるか。ケースを開けて自分で直そうとする人は少数派でしょう。

 今、先進国で売られている多くの物が、開けられない、直せない、作れない物になってしまっている。その結果、現代人の多くが「消費者」になってしまった。

 昔の電子機器は、壊れたら蓋を開けて直したり、テレビを殴ったりしていたはずなのに。複雑化していった結果、開けられる、直せる人はどんどん少なくなっていった。

 もちろん「何か買ったらまずは開けてみる」人種はアメリカにも日本にもいる。10年ぐらい前に、組み込みエンジニアの奥井 (@naan)さんに、奥井さんみたいになるにはどうしたらいいのか聞いてみたことがある。彼の回答は「物を開けてみなさい。そうやって物の仕組みを知らないと物が作れる人にはなれないよ」だった。

 先日訪問した深センという街は、物を作れる人類を作ってくれる街である気がした。

 お店に行けば、部品でも完成品でも何でも見れるし買える。何を開けても、バラしても大丈夫。そんな匂いがプンプンする。

 下記の写真は、私が見たお店のごくごく一部だ。そして私が行ったお店は深センのごくごく一部に過ぎない。多分 iPhoneのディスプレイだけを売っているお店が100軒、iPhoneのカメラだけを売っているお店も100軒、みたいなレベルでたくさんある感じ。

30293631050_bcc24a83c2_z.jpg

29959461823_12d453628c_z.jpg

30556786196_042909aca6_z.jpg

 聞くところによると、iPhone を日本の修理屋さんが開くときは、丁寧にヘラみたいなツールでゆっくり開いていくものらしい。ところが深センで売っている「iPhoneを開くツール」は大胆に「カパッ」と開けてしまうのだ。メンバーの一人が購入し、彼の iPhone を開ける様子を撮影させてもらった。あまりに速いので最初の2秒を見逃さないよう。

.
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米12月小売売上高、前月比横ばい 個人消費の鈍化示

ビジネス

米雇用コスト、第4四半期は前年比3.4%上昇 4年

ビジネス

米輸入物価、25年12月は前月比0.1%上昇 前年

ビジネス

中国人民銀、内需拡大へ金融支援強化へ 過剰生産と消
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 2
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 3
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トランプには追い風
  • 4
    崖が住居の目の前まで迫り、住宅が傾く...シチリア島…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本の…
  • 7
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 8
    衆院選で吹き荒れた「サナエ旋風」を海外有識者たち…
  • 9
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 10
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 5
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 9
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 10
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中