最新記事

アメリカ政治

写真が語る2016年:熱狂する女性トランプ支持者

2016年12月31日(土)20時42分

 12月7日、米マサチューセッツ州ローウェルで1月開催された選挙集会において、大統領選に出馬したドナルド・トランプ氏(写真左下)の熱烈な女性支持者が、同氏との直接対面で見せた「表情」をカメラが捉えた。1月撮影(2016年 ロイター/Brian Snyder)

米マサチューセッツ州ローウェルで1月開催された選挙集会において、大統領選に出馬したドナルド・トランプ氏の熱烈な女性支持者が、同氏との直接対面で見せた「表情」をカメラが捉えた。

2016年を象徴する一連の写真について、ロイター・カメラマンが撮影当時の様子を語る。

撮影したカメラマン:Brian Snyder

一部の人の目には、この女性はまるで有名なロックスターに会ったかのように見えるかもしれない。また他の人にとっては、彼女がかなり怖がっているように映るかもしれない。

実際には、ロビン・ロイさんはドナルド・トランプ次期米大統領の熱烈な支持者だ。

ロイさんは、「オバマよ、おまえはクビだ。2016年の大統領選はトランプに投票しよう」と書かれたTシャツを着て、集会で直接トランプ氏に会う機会をうかがっていた。

そこへニューヨーク市の不動産王でリアリティー番組スターのトランプ氏が現れ、彼女と握手し話しかけてきた。

そのときの彼女の気持ちは、「興奮した」ではとても言い表せないだろう。

ホワイトハウスを目指す候補者は誰もが、こうした集会の最後に、支持者に対する「ロープ越し」のあいさつを欠かさない。有権者にとっては、候補者と握手したり一緒に記念写真を撮ったりする絶好の機会となる。

この写真に写っている他の人々もトランプ氏の支持者だ。ロイさんの左側にいるのは彼女の娘である。

トランプ氏の集会では、カメラマンは同氏の選挙陣営によってかなりの制限を受ける。ほとんどの写真は会場の後ろから、400ミリの望遠レンズを使って、メーンステージ演壇上の同氏を撮影したものだ。

演説が終わると、カメラマンの一行は、ロープラインに沿って歩くトランプ氏を撮影するため、ステージへと移動させられる。この写真は50ミリレンズを使用して、ステージ上から同氏の肩越しに撮影したものだ。

同じ日は二度とないという点が、この仕事の醍醐味(だいごみ)の1つだと言える。

ロイさんは選挙期間中、揺らぐことなくトランプ氏を支持し続けた。「トランプ氏は自分たちの1人だということに私たちは気づいた。彼もそのことを隠そうとはしなかった」とロイさんは言う。「彼は完璧かって。いいえ。でも心から国民のことを思っているように見える。私たちを見下したり、自分を良く見せようとしたりはしない」

トランプ氏と会ってから1年近くが経過し、トランプ大統領の始動を待ち望むロイさんは、同氏に「公約のほとんどを実行し、政治的ナンセンスを終わらせるために、この国を団結させてほしい」と語った。



[7日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:アフリカのコロナ犠牲者17万人超、予想を

ワールド

米上院、つなぎ予算案可決 政府機関閉鎖ぎりぎりで回

ワールド

プーチン氏「クルスク州のウクライナ兵の命を保証」、

ビジネス

米国株式市場=急反発、割安銘柄に買い 今週は関税政
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 2
    自分を追い抜いた選手の頭を「バトンで殴打」...起訴された陸上選手「私の苦痛にも配慮すべき」
  • 3
    中国中部で5000年前の「初期の君主」の墓を発見...先史時代の支配者の実像とは?
  • 4
    【クイズ】世界で1番「天然ガス」の産出量が多い国は…
  • 5
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ…
  • 6
    エジプト最古のピラミッド建設に「エレベーター」が…
  • 7
    鈍器で殺され、バラバラに解体され、一部を食べられ…
  • 8
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 9
    自然の中を90分歩くだけで「うつ」が減少...おススメ…
  • 10
    ピアニスト角野隼斗の音を作る、調律師の知られざる…
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 3
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 4
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 5
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ…
  • 9
    ラオスで熱気球が「着陸に失敗」して木に衝突...絶望…
  • 10
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中