最新記事

2016米大統領選

米大統領選、両候補が最後の訴え、クリントン氏の勝率は約90%

2016年11月8日(火)12時41分

11月7日、米大統領選は選挙戦の最終日を迎え、民主党のクリントン候補と共和党のトランプ候補はそれぞれ激戦州を回り支持を訴えた。写真はニューヨークとオハイオ州で9月撮影(2016年 ロイター/Carlos Barria/Jonathan Ernst)

 米大統領選は7日、選挙戦の最終日を迎え、民主党のクリントン候補と共和党のトランプ候補はそれぞれ激戦州を回り支持を訴えた。

 クリントン氏はヒスパニック(中南米系)や黒人、若者など、トランプ氏は既存の政治に不満を持つ白人労働者階級などから支持されており、それぞれの支持者らに投票所に足を運ぶよう呼びかけた。

 7日公表されたロイター/イプソスの週間世論調査によると、クリントン氏が勝利する確率は約90%で、選挙人獲得予想ではクリントン氏が303人とトランプ氏の235人を大きく引き離している。当選には270人の選挙人を獲得する必要がある。

 激戦州のひとつ、ミシガン州にはオバマ大統領が入り、クリントン氏への投票を呼び掛けた。トランプ氏の気質は「軍の最高司令官にふさわしくない」と切り捨て、同氏は自分が経営するホテルやゴルフ場の従業員以外に一般の労働者とは接点がないと主張した。

 トランプ氏は接戦となっているフロリダ州サラソタで遊説を開始。勝利を確信していると述べ、クリントン氏は「ペテン師」だとこき下ろし、「われわれは頭の悪い連中に率いられることにうんざりしている」と訴えた。

 トランプ氏はノースカロライナ、ペンシルベニア、ニューハンプシャーの各州を遊説し、ミシガン州グランドラピッズでの集会で締めくくる。

 クリントン氏はペンシルベニア州からミシガン州などを回り、ノースカロライナ州のローリーで真夜中の集会を開き、選挙戦を終える。フィラデルフィアの集会にはオバマ大統領のほかミシェル・オバマ大統領夫人、ロック歌手のブルース・スプリングスティーンらが登場する。

 クリントン氏はピッツバーグで記者団に選挙戦で米国の分断がさらに広がったと指摘し、「われわれは国をひとつにしていく必要がある」と強調した。



[グランドラピッズ(米ミシガン州)/ ローリー(米ノースカロライナ州) 7日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米東部の高齢者施設で爆発、2人死亡・20人負傷 ガ

ワールド

英BP、カストロール株式65%を投資会社に売却へ 

ワールド

アングル:トランプ大統領がグリーンランドを欲しがる

ワールド

モスクワで爆弾爆発、警官2人死亡 2日前のロ軍幹部
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これまでで最も希望が持てる」
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 6
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 9
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中