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なぜ投資の初心者が高度なFXをやりがたるのか

2016年9月17日(土)07時03分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

 為替取引は、例えば、誰かが持っているドルを買って、自分が持つ円を売るという取引ですから、誰かが利益を得れば、反対の売買をした誰かがその分だけ損をしています。参加者全員の損得を足し合わせた数字は常にゼロとなりますが、こうした取引を経済学の世界ではゼロサムゲームと呼びます。つまり、勝ったか負けたかしか存在しないわけです。

 これに対して株式投資は、投資をした人が必ず損をする仕組みにはなっていません。

 投資した企業が成長して時価総額が増えれば、投資した人全員が得をすることになります。一方、株価が下がってしまえば、全員が損をするというパターンもあり得るわけです。ただ、基本的には経済成長がストップすることはありませんから、すべての銘柄の動きを総合した場合には、株式投資はそれなりの確率でプラスの結果が得られます。

 誰かが勝って、誰かが負けるわけではありませんから、株式投資はFXと比べて投機性は低いと判断することができます。

 もっとも、株式投資にもいろいろな種類があります。1日に何度も売買を繰り返すような、いわゆるデイトレードの場合、限りなくゼロサムゲームに近づいていきます。

 投資の初心者は、FXの前に株式投資を経験することをお勧めします。そして、株式投資の中でも、短期取引ではなく中長期の取引を基本に据えた方がよいでしょう。

※第5回:子供がスマホを壊しても、合理的に考えない方がいい


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