最新記事

ドイツ

「難民流入、あすのチャンスに」メルケル首相が国民に向け演説

難民受け入れに伴う負担を認めながらも、ドイツには対処できる強さがあると強調

2015年12月31日(木)20時42分

12月31日、メルケル独首相(写真)は、内戦が続くシリアなどから殺到する難民について、ドイツの社会や経済に恩恵をもたらすと述べ、難民に対する寛容な姿勢をあらためて示した。18日撮影(2015年 ロイター/Francois Lenoir)

 メルケル独首相は31日、内戦が続くシリアなどから殺到する難民について、ドイツの社会や経済に恩恵をもたらすと述べ、難民に対する寛容な姿勢をあらためて示した。国民に向けた演説の内容を独政府が事前に明らかにした。

 新年に合わせた演説の中でメルケル首相は、難民の社会への統合はドイツに時間や資金の面で負担となることを認めながらも、失業率が低く、賃金が上昇しているドイツには問題に対処できる強さがあると訴えた。

 同首相は「今、多くの難民の流入と社会への統合がもたらす大変な課題に正しい方法で取り組めば、我々にとってあすのチャンスになると確信している」と述べ、「我々が試練の時を生きていることは事実だ。しかし、我々がそれに対応できることもまた事実だ。なぜならドイツは強い国だからだ」と強調した。

 ドイツは欧州最大の難民受け入れ国で、2015年中に同国に流入した難民・移民は100万人を超えている。

  

[ベルリン 31日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2015トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米マイクロン、米政府から60億ドルの補助金確保へ=

ビジネス

EU、TikTok簡易版のリスク調査 精神衛生への

ビジネス

米オラクル、日本に80億ドル超投資へ AIインフラ

ワールド

EU首脳、対イラン制裁強化へ 無人機・ミサイル製造
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画って必要なの?

  • 3

    【画像・動画】ヨルダン王室が人類を救う? 慈悲深くも「勇ましい」空軍のサルマ王女

  • 4

    パリ五輪は、オリンピックの歴史上最悪の悲劇「1972…

  • 5

    人類史上最速の人口減少国・韓国...状況を好転させる…

  • 6

    アメリカ製ドローンはウクライナで役に立たなかった

  • 7

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 8

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 9

    対イラン報復、イスラエルに3つの選択肢──核施設攻撃…

  • 10

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...当局が撮影していた、犬の「尋常ではない」様子

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 7

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    温泉じゃなく銭湯! 外国人も魅了する銭湯という日本…

  • 10

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中