最新記事

事件

米乱射事件の容疑者2名を射殺、FBIはテロの可能性も排除せず

逃走に使われたSUVに容疑者と同乗していた1名を拘束、事件との関係は不明──

2015年12月3日(木)17時06分

12月2日、米カリフォルニア州サンバーナディーノにある障害者支援を行う福祉施設で銃乱射事件が発生し、14人が死亡、17人が負傷した。提供写真(2015年 ロイター/NBCLA.COM)

 米カリフォルニア州サンバーナディーノにある障害者支援を行う福祉施設で2日、銃乱射事件が発生し、当局によると14人が死亡、17人が負傷した。男女2人の容疑者が現場から車で逃走したが、警察との銃撃戦で死亡した。

 米連邦捜査局(FBI)の担当者は、今回の事件がテロ行為であるとの可能性を排除しないと述べた。

 事件は現地時間午前11時に発生。同施設のラビニア・ジョンソン氏はCNNに対し、発砲は会議棟で起き、当時は郡の保健当局職員のパーティーが行われていたと述べた。

 サンバーナディーノ警察によると、死亡したのは米国籍のサイード・ファルーク容疑者(28)とタシュフィーン・マリク容疑者(27)で、夫婦だったとみられる。

 容疑者らはスポーツ用多目的車(SUV)で現場から逃走したが、その後、警察と銃撃戦になった。サンバーナディーノ警察のバーグアン署長は、容疑者らがライフルと拳銃で武装し、戦闘服を着ていたと語った。また、車から逃走した1人を拘束したが、事件との関連は分かっていない。

 警察の報道官によると、この銃撃戦で警官1人が負傷したが、命に別状はないという。

 一方、事件を受けて地元のイスラム系団体が会見を開き、出席したファルーク容疑者の義理の兄弟という男性は、動機について「全く分からない。私もショックを受けている」と話した。

 この団体によると、ファルーク容疑者と妻は2日朝から行方が分からなかったという。また警察は、ファルーク容疑者がサンバーナディーノ郡職員で、犯行現場でのパーティーに出席していたが、その後犯行に及んだと明かした。

 サンバーナディーノはロサンゼルスの東約100キロにある。

 米国では、先月27日にコロラド州コロラドスプリングスの非営利団体「プランド・ペアレントフッド(家族計画連盟)」の施設で3人が死亡する発砲事件が起きたばかり。

 

[サンバーナディーノ(米カリフォルニア州) 2日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2015トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

欧州、ウクライナ和平巡る協議継続 15日にベルリン

ビジネス

ECB、成長見通し引き上げの可能性 貿易摩擦に耐性

ワールド

英独仏首脳がトランプ氏と電話会談、ウクライナ和平案

ビジネス

カナダ中銀、金利据え置き 「経済は米関税にも耐性示
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 2
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 3
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲う「最強クラス」サイクロン、被害の実態とは?
  • 4
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキン…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎…
  • 7
    「正直すぎる」「私もそうだった...」初めて牡蠣を食…
  • 8
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 9
    「安全装置は全て破壊されていた...」監視役を失った…
  • 10
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中