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イギリス

ツイッターができなきゃスパイ失格

2010年5月10日(月)13時07分
ジェシカ・ラミレス

 イギリスのデイリーメール紙によれば、イギリスの情報機関で国内の治安維持を担当するMI5は、フェースブックやツイッターのようなソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の使い方が分からないスパイ工作員を含む職員を解雇する方針だ。

 MI5のジョナサン・エバンス長官は3月、英議会の情報・安全保障委員会で、ベテラン秘密工作員数人のコンピューター技術がサイバーテロに対応できないレベルにある、と語った。

 対テロ戦にはサイバー攻撃対策も含まれる、というのがMI5の信念だ。過激派は支援者を募ったり、集会を開くときにSNSを利用する。スパイ工作員がインターネットの世界を理解する重要性は日に日に高まっている。

 一部のスパイがテクノロジーの進化に恐れをなしている、というわけではない。そもそもテロリストのコミュニティーに侵入するには、SNSの基本知識だけでは足りない。アカウントを作る方法が分かったとしても、それでは不十分だろう。必要なのは、ネットワークをつくるプロセスや抜け道に精通した専門家だ。

 MI5は今後数カ月の間に、解雇で抜けた穴をより若くコンピューターに精通した人材で埋めることを計画している。

[2010年5月12日号掲載]

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