最新記事

音楽

新しい音楽を楽しめるのは30歳まで?

2018年6月15日(金)15時00分
モーゲンスタン陽子

懐かしい音楽に愛着があるけれど… djiledesign-iStock

<音楽の好みの「成長」は意外と早く終わってしまう。「音楽老人」にならないためには?>

中高年が懐メロばかり聴いている、子どもの好きな音楽がまったく理解できない......昔からよくある光景だ。世代間の隔たりや老化とも深く関わりのありそうな現象だが、実は音楽の好みの「成長」は意外と早く終わり、30歳と6カ月で止まるという調査結果が出た。

新しい音楽を聴かなくなる理由は?

フランスに本社を構える音楽ストリーミング配信サービスDeezerが、イギリスのユーザー1000人を対象に行った調査で、人々が新しい音楽を発掘する努力をやめるのは、平均して30歳と6カ月と発表した。

2015年に、スウェーデンの音楽ストリーミング配信サービスSpotifyなどの、アメリカのユーザーデータをもとに行われた同種の調査では、音楽の趣味は30代前半で成熟し、33歳までには新しい音楽を聴かなくなると発表されたが、それよりさらに若くなった形だ。

Deezerの調査によると、未知の音楽をもっとも盛んに聴こうとするのが24歳だそうだ。そして、回答者の60%以上は「同じタイプの音楽を繰り返し聞く」と答えている。その理由としておもにあげられているのが、仕事が忙しい(16%)、「子育てで時間がない」(11%)、そして「いろいろな音楽がありすぎる」(19%)などだ。

新しい音楽に興味がなくなるというわけではなく、ライフスタイルの変化などが要因のようだ。さらに、ビジネス・インサイダーは、好きな音楽を聞いたときに脳はドーパミンやセロトニンなどのいわゆる「幸せホルモン」を分泌するが、このような反応はとくに思春期に強いという別の研究結果を紹介。12~22歳の、脳があらゆる物事を吸収しようとする時期に初めて聞いた音楽に対する愛着が強くなると分析している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は続伸、円安が支え 指数の方向感は乏しい

ビジネス

イオンが決算発表を31日に延期、イオンFSのベトナ

ワールド

タイ経済、下半期に減速へ 米関税で輸出に打撃=中銀

ビジネス

午後3時のドルは147円付近に上昇、2週間ぶり高値
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 2
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 3
    「ヒラリーに似すぎ」なトランプ像...ディズニー・ワールドの大統領人形が遂に「作り直し」に、比較写真にSNS爆笑
  • 4
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 5
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 6
    犯罪者に狙われる家の「共通点」とは? 広域強盗事…
  • 7
    自由都市・香港から抗議の声が消えた...入港した中国…
  • 8
    人種から体型、言語まで...実は『ハリー・ポッター』…
  • 9
    名古屋が中国からのフェンタニル密輸の中継拠点に?…
  • 10
    「けしからん」の応酬が参政党躍進の主因に? 既成…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 3
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸せ映像に「それどころじゃない光景」が映り込んでしまう
  • 4
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 5
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 6
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 7
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 8
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、…
  • 9
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 10
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 7
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中