友達になるのは偶然じゃない?...「生涯の友」は脳が似ているかで決まる【最新研究】
The Way Your Brain Reacts to Movies May Predict Who You’ll Be Friends With

Sam McNamara-Unsplash
<似たような経験や趣味から友達になるという考えはもう古い? 実は「脳がどれだけ似ているか」が、友情が長続きするかに影響しているようだ>
同じシットコムで笑い、同じドキュメンタリーで涙を流す──そんな友人とは、脳の相性が抜群なのかもしれない。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)とダートマス大学の研究チームが発表した新たな研究によれば、映像を見たときに脳が似た反応を示す人同士は、長続きする友情を築きやすいという。
研究チームは、経営学修士(MBA)課程に入学したばかりの学生を対象に調査を実施。学生たちが交流を始める前に、41人に対して機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)を用いて、コメディや討論番組、自然ドキュメンタリーなどさまざまな映像クリップを視聴してもらった。
その後8カ月間にわたり、学生同士の交友関係の形成過程を追跡。すると、同じ映像を見た際に似た脳の反応を示した学生同士は、他の学生に比べて友情を育みやすく、時間とともに親密度も高まる傾向があることが明らかになった。
研究者たちは論文の中で、「視覚と聴覚の情報を同じように処理する人々は、将来的に友情を築きやすく、時間とともに社会的つながりが強まる可能性が高い」と述べている。
番組やスポーツの好みが合うかどうかにとどまらず、脳が世界をどう捉えているかというより深いレベルでの共通点こそが、友情が続く相手と、自然と離れていく相手がいる理由を説明する手がかりになる可能性がある。