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中国の有人宇宙船、建設中のステーションとドッキング 22年末までの完成目指す

2021年6月18日(金)07時29分
中国の有人宇宙船「神舟12号」を載せた運搬ロケット「長征2号F遥12」

中国北西部の甘粛省にある酒泉衛星発射センターから午前9時22分(日本時間同10時22分)、有人宇宙船「神舟12号」が運搬ロケット「長征2号F遥12」で打ち上げられた(2021年 ロイター/Carlos Garcia Rawlins)

中国が17日に打ち上げた有人宇宙船「神舟12号」が建設中の宇宙ステーションとドッキングした。地球に近い宇宙空間で中国の存在感が増す。

3人の飛行士が乗った神舟12号は北西部甘粛省の酒泉衛星発射センターから17日午前9時22分(日本時間同10時22分)に打ち上げられた。

搭乗した3人の飛行士は建設中の宇宙ステーションの居住区となるモジュール「天和」で3カ月間滞在し、天和の生命維持システムといった技術のテストなどに当たる。天和は宇宙ステーション建設が始まった4月に打ち上げられていた。

搭乗した飛行士の1人である聶海勝氏は前日、「宇宙ステーション(建設)段階で初の有人飛行となり、『最初のバトン』を握ることができるのは幸運だ」と語っていた。

中国の宇宙ステーションは2022年末までに完成する予定。完成すれば、米国が主導し、ロシア、日本、欧州、カナダが参加する国際宇宙ステーション(ISS)に代わる唯一の宇宙ステーションとなる。

ISSは運用開始から20年が経過し、24年に運用を終了する予定。

中国の有人宇宙飛行計画の幹部は、外国の宇宙飛行士の参加は現段階で検討していないが、将来的には可能との認識を示した



[ロイター]


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