最新記事
SDGsパートナー

「ホテル屋上で蜂を育てています」 ザ・サウザンド京都の生物多様性を意識した取り組み

2023年11月30日(木)14時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー

屋上の養蜂箱の様子

屋上の養蜂箱の様子

1年間で100のSDGsアクションに取り組む

同社が展開しているSDGsに関する取り組みは、都市養蜂プロジェクトにとどまらない。

館内のプラスチックフリー推進の一環として、ホテル客室のカードキーを竹製の素材にしたり、タイガー魔法瓶株式会社とコラボレーションし、「使用済みステンレス製ボトルの回収と再資源化」に京都市内で初の回収拠点として参画するなど、2023年3月までに年間で100ものSDGsアクションの実施を実現した。

プロジェクトの担当者は、「100のSDGsアクションを達成しただけではなく、今回のプロジェクトを通じて、地域交流などの思いがけない次への繋がりが生まれたことに感動を覚えます」と語る。地元の中学生が課題研究のため、都市養蜂プロジェクトの見学に訪れるなど、地域のポジティブな活動へと派生しているという。

thousandkyoto_20231129_03.jpg

脱プラスチックに向けたホテルのアメニティ

こうした取り組みが評価され、2022年5月にザ・サウザンド京都は、国内の宿泊施設として初めてサクラクオリティ「An ESG Practice認証」の「3御衣黄ザクラ」を取得するに至った。持続可能な観光の国際基準を策定・管理する団体GSTCに認められた、一般社団法人観光品質認証協会によるSDGs・ESGに特化した宿泊施設の品質評価制度で、いわば持続可能なホテルとして国際的な評価を得たことになる。

京都駅前にあるホテル屋上での都市養蜂は、企業にとって「工夫次第で、さまざまな切り口からサステナブルな社会に貢献できる」という良い見本になるのではないだろうか。

また、都市部で展開されるプロジェクトだからこそ、地域の人の目にも止まりやすく、多くの人が気候変動や生物多様性の保全といった問題に興味を持つきっかけになる。そうしたきっかけが続くことで、サステナブルの輪が広がっていくだろう。

ニューズウィーク日本版 英語で学ぶ国際ニュース超入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年5月6日/13日号(4月30日発売)は「英語で学ぶ 国際ニュース超入門」特集。トランプ2.0/関税大戦争/ウクライナ和平/中国・台湾有事/北朝鮮/韓国新大統領……etc.

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


SDGs
使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが「竹建築」の可能性に挑む理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

バチカンでトランプ氏と防空や制裁を協議、30日停戦

ワールド

豪総選挙は与党が勝利、反トランプ追い風 首相続投は

ビジネス

バークシャー第1四半期、現金保有は過去最高 山火事

ビジネス

バフェット氏、トランプ関税批判 日本の5大商社株「
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 2
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見...「ペットとの温かい絆」とは言えない事情が
  • 3
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1位はアメリカ、2位は意外にも
  • 4
    野球ボールより大きい...中国の病院を訪れた女性、「…
  • 5
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 6
    「2025年7月5日天体衝突説」拡散で意識に変化? JAX…
  • 7
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 8
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 9
    「すごく変な臭い」「顔がある」道端で発見した「謎…
  • 10
    なぜ運動で寿命が延びるのか?...ホルミシスと「タン…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 8
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中