育児中の母親の罪悪感「マミーギルト」とは何か?...臨床心理士が教える「深刻な思い込み」の手放し方
The Psychology Behind 'Mom Guilt'—And How To Let It Go

Mark Farías-Unsplash
<完璧ではなく「十分な」親を目指すべき──多くの母親が抱える自己疑念の正体を紐解けば、罪悪感から解放される>
育児の専門家で臨床心理士のベッキー・ケネディ博士(Dr. Becky Kennedy)は、多くの母親が抱える深刻な自己疑念は、現代の育児による副産物ではなく「学習された思い込み」だと語る。そしてそれは、捨て去ることができるとも指摘する。
【動画】臨床心理士が伝授する「母親の罪悪感(マミーギルト)」から解放される方法
作家でライフコーチのジェイ・シェティ(Jay Shetty)によるポッドキャスト番組『On Purpose』に出演したケネディ博士(SNS上では「Dr. Becky」として知られる)は、「マミーギルト(母親の罪悪感)」について率直に語った。それは道徳的失敗ではなく、「ある種のシグナル」だという。
それは視点を変えて受け取れば、より健全な行動パターンへと導くヒントになる。
「罪悪感は自分自身の価値観を裏切った、という脳からのサインであることが多い」とケネディ氏は語る。「でも実際には、それが自分の価値観ではなく『他人の期待』を裏切っただけの場合もある。そこはまったく別の話」
グローバルな育児・メンタルヘルスプラットフォーム「グッド・インサイド(Good Inside)」の創設者でもあるケネディ氏は、現代において「育児はかつてないほどパブリックなものになっている」と語り、多くの母親が常に「裁かれている」と感じている現状に警鐘を鳴らす。
SNSは他者との比較をあおり、社会に根付いた「理想の母親像」は達成不可能な基準を押しつけてくる。その結果、たとえ日々の育児をうまくやっていても、母親たちは常に自己批判の声にさらされている。