将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
Early Warning Sign for Children's ADHD Risk Discovered
「たとえば、問題解決能力や自尊心、自己コントロールを高めるための行動支援、子どもの特性に応じた学校での支援計画、保護者への具体的なアドバイスなどが含まれるだろう」
「この研究は、幼少期の経験が脳の配線にどのような影響を及ぼすかを示す可能性があり、子どもと保護者を初期段階で支援するうえで重要な示唆を与えてくれると思う」とクロスビー氏は述べている。
「ただし、この研究がADHDを『予防すべきもの』『減らすべきもの』と受け取られる可能性がある点には注意が必要だ」とクロスビー氏は指摘する。
「そうではなく、ADHDを持つ人が自分自身を理解し、困難に対処するための支援を受けられることが大切だ。ADHDには『ハイパーフォーカス』のようなポジティブな側面もあり、革新的な起業家の多くがADHDを持っていることも事実だ」
これに対し、マッキントッシュ氏は次のように応じている。
「私たちは、幼児期における脳内ネットワークの発達と、その後の認知・行動の健全性との関連に関心を持っている。今回の手法は、原理的にはさまざまな領域に応用可能だ。ADHDはその一例に過ぎず、脳の発達を理解することで支援やリソースの方向性が見えてくるかもしれない」