将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
Early Warning Sign for Children's ADHD Risk Discovered
論文では次のように記されている。
「幼児期は、認知機能が極めてダイナミックに変化する時期であり、その発達は主に脳の構造的ネットワークの特徴と密接に結びついている。今回の発見は、健全な発達を理解するうえで多くの示唆を与えるとともに、神経発達障害の早期発見や介入の手がかりとなる可能性を秘めている」
また研究チームは、こうした脳の配線に注目するアプローチが今後の応用にもつながると指摘している。
そのひとつが「ザ・バーチャル・ブレイン(The Virtual Brain)」と呼ばれるシミュレーションプラットフォームだ。これはSFUなどが共同開発したもので、脳の個別発達をモデル化し、介入策を仮想環境で試すことができる。
彼らの目標は、子ども一人ひとりの脳の発達を個別にモデル化し、その配線の変化を時系列でシミュレーションすることにある。
「子どもの脳が本来どのように発達するかを理解することで、リスクを早期に見極め、より効果的に支援を提供し、それが最大限の効果を発揮できるタイミングで介入できるようになることを目指している」とマッキントッシュ氏は説明する。