最新記事
趣味

中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営者が茶道などの稽古事を嗜む理由

2025年5月7日(水)10時50分
藤井 孝一(経営コンサルタント)*PRESIDENT Onlineからの転載

「やりたいこと」があるなら、すぐやる

遊びに限らずですが、強調しておきたいのは、やりたいことを「先延ばししない」ということです。

私が起業のお手伝いをしていると、あれこれ言い訳をして起業を先延ばししようとする人によく出会います。


「今、会社で力を入れているプロジェクトが終了したら......」
「部長に出世したら......」
「地方の出向先から東京に戻ったら......」
「定年退職をしたら......」

このように、行動しない言い訳が次から次に出てくるのです。

起業だけではありません。プライベートの夢についても、なぜか言い訳を持ち出して先延ばしする人があとを絶ちません。

「お金が貯まったら旅行しよう」
「時間ができたら趣味をはじめよう」
「子供が自立したら勉強をはじめよう」

でも、言い訳をしている間にも、時間は刻一刻と過ぎていきます。言い訳をしているうちに、不測の事態が発生する可能性もあります。最悪の場合、50代で命を落とす人もいます。

やりたいことがあったら、すぐにでもやったほうがいいです。少なくとも、準備に着手すべきです。

70代、80代の先輩たちからの貴重なアドバイス

私は若い頃、世界各地を旅行したのですが、さまざまな理由で今ではいけない・いきにくくなってしまった場所がいくつもあります。

たとえば、シリアの世界遺産のいくつかは、内戦の影響で危機遺産の指定を受けています。エルサレムの旧市街も周辺情勢の悪化により、観光のハードルは上がっています。

イタリアのヴェネツィアも地球温暖化の影響で水没の危機に瀕しています。今後も、パンデミックや戦争などにより、いつどこにいけなくなるか予想がつきません。

あるいは自分の健康上の問題が理由でいけなくなることもあります。たとえば、マチュピチュは標高が高いため、高山病のリスクがあります。足腰が弱ってしまったら、いける場所は一気に限定されてしまいます。

年齢とともに制約が生じる遊びもあります。

たとえば、沖縄でスキューバダイビングする場合、60歳以上は病歴診断書の提示を求められ、特定の病歴があると参加ができません。

オートバイの大型免許は、教習所によって取得の年齢制限を設けているところがあります。「定年退職したらハーレー」のはずが、免許が取れなかったらどうしようもなくなります。

テーマパークのジェットコースターは、種類によって「55歳」「65歳」などの年齢制限を設けています。

「いつかやろう」と考えていたら、制限の日はあっという間にやってきます。先延ばししている余裕はありません。

よくいわれるように、人生で一番若いのは今です。私がスポーツジムで70代や80代の人とお話をすると、決まって次のような言葉をかけられます。

「あなた若くていいよね。今のうち、いろいろやっておいたほうがいいよ。だんだん食欲もなくなるから、食べたいものは今のうちに食べておきなさい」

こういったありがたい忠告に従い、先延ばしはやめようと肝に銘じています。先輩たちの忠告には重みがあります。

newsweekjp20250502122948-99606fa9bf7e88ff031bb0712b4b3511427fc392.jpg藤井孝一『50代がうまくいく人の戦略書』(三笠書房)(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
presidentonline.jpg

ニューズウィーク日本版 高市早苗研究
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月4日/11日号(10月28日発売)は「高市早苗研究」特集。課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、ガリウムやゲルマニウムの対米輸出禁止措置を停

ワールド

米主要空港で数千便が遅延、欠航増加 政府閉鎖の影響

ビジネス

中国10月PPI下落縮小、CPI上昇に転換 デフレ

ワールド

南アG20サミット、「米政府関係者出席せず」 トラ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 8
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 9
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中