最新記事
投資

アメリカはまだ買い?外国人投資家がマイアミの不動産に殺到する理由

Miami Housing Market Sees South American Takeover

2025年8月18日(月)16時02分
ジュリア・カルボナーロ
マイアミ・ココナッツグローブ沖のリゾート島に建設中の高級コンドミニアム

マイアミ・ココナッツグローブ沖のリゾート島に建設中の高級コンドミニアム(2014年4月、フロリダ州) Pedro Portal/Miami Herald/TNS/ABACAPRESS.COM

<新築コンドミニアムは高品質で低コスト、トランプの「大きくて美しい」減税策も追い風に>

アメリカのフロリダ州マイアミで外国人投資家の存在感が高まっている。トランプ関税の悪影響やフロリダ州の景気低迷にも関わらず、その傾向は続いている。

マイアミ不動産業協会の最新リポートによれば、2025年6月までの18カ月間のマイアミ都市圏における新築物件購入者は49%がアメリカ国外の買い手で、その大半(86%)は中南米の投資家だった。

「コロンビア、メキシコ、アルゼンチンからの需要は衰えるどころか加速している」と不動産仲介会社サーハントの創業者ライアン・サーハントはリポートで述べている。

不動産情報会社ウォルツの創業者ユヴァル・ゴランは本誌に対し、不動産市場への流入増加は「世界的経済不安、とりわけ南米における高インフレと政治的混乱が原因ではないか」と指摘する。「資産防衛のためにアメリカの不動産を買っているのかもしれない」と語った。

ゴランによれば、物件の利便性と税制上の優遇措置の組み合わせが外国人投資家をマイアミの新築物件に引きつけているという。

「新築の高級物件にはプールやジム、ドッグパークが付いていることが多いし、ドアマン付きの場合もある。加えて築浅物件は維持費が少なく、海外から管理するには中古より適している」という。

座談会
「アフリカでビジネスをする」の理想と現実...国際協力銀行(JBIC)若手職員が語る体験談
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア凍結資産活用、ベルギーがEUに「リスク分担」

ワールド

台湾国防部長、双十節後の中国軍事演習に警戒

ワールド

台湾、ロシアエネルギー制裁強化に協力表明 NGOの

ビジネス

当面は米経済など点検、見通し実現していけば利上げ=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
2025年10月 7日号(9/30発売)

投手復帰のシーズンもプレーオフに進出。二刀流の復活劇をアメリカはどう見たか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 3
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 4
    「人類の起源」の定説が覆る大発見...100万年前の頭…
  • 5
    イスラエルのおぞましい野望「ガザ再編」は「1本の論…
  • 6
    「元は恐竜だったのにね...」行動が「完全に人間化」…
  • 7
    1日1000人が「ミリオネア」に...でも豪邸もヨットも…
  • 8
    MITの地球化学者の研究により「地球初の動物」が判明…
  • 9
    女性兵士、花魁、ふんどし男......中国映画「731」が…
  • 10
    【クイズ】1位はアメリカ...世界で2番目に「航空機・…
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 3
    トイレの外に「覗き魔」がいる...娘の訴えに家を飛び出した父親が見つけた「犯人の正体」にSNS爆笑
  • 4
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 5
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 6
    こんな場面は子連れ客に気をつかうべき! 母親が「怒…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    高校アメフトの試合中に「あまりに悪質なプレー」...…
  • 10
    虫刺されに見える? 足首の「謎の灰色の傷」の中から…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中