アメリカはまだ買い?外国人投資家がマイアミの不動産に殺到する理由
Miami Housing Market Sees South American Takeover

マイアミ・ココナッツグローブ沖のリゾート島に建設中の高級コンドミニアム(2014年4月、フロリダ州) Pedro Portal/Miami Herald/TNS/ABACAPRESS.COM
<新築コンドミニアムは高品質で低コスト、トランプの「大きくて美しい」減税策も追い風に>
アメリカのフロリダ州マイアミで外国人投資家の存在感が高まっている。トランプ関税の悪影響やフロリダ州の景気低迷にも関わらず、その傾向は続いている。
マイアミ不動産業協会の最新リポートによれば、2025年6月までの18カ月間のマイアミ都市圏における新築物件購入者は49%がアメリカ国外の買い手で、その大半(86%)は中南米の投資家だった。
「コロンビア、メキシコ、アルゼンチンからの需要は衰えるどころか加速している」と不動産仲介会社サーハントの創業者ライアン・サーハントはリポートで述べている。
不動産情報会社ウォルツの創業者ユヴァル・ゴランは本誌に対し、不動産市場への流入増加は「世界的経済不安、とりわけ南米における高インフレと政治的混乱が原因ではないか」と指摘する。「資産防衛のためにアメリカの不動産を買っているのかもしれない」と語った。
ゴランによれば、物件の利便性と税制上の優遇措置の組み合わせが外国人投資家をマイアミの新築物件に引きつけているという。
「新築の高級物件にはプールやジム、ドッグパークが付いていることが多いし、ドアマン付きの場合もある。加えて築浅物件は維持費が少なく、海外から管理するには中古より適している」という。