ミッキーマウスの著作権は切れている...それでも企業が「ディズニー訴訟」に震え上がる理由
Disney Scores Major Legal Win Over Depiction of Mickey Mouse
ディズニーは「通常、第三者に対して法的助言は行わない」と回答し、この立場を法律事務所に宛てた書簡の中でも改めて強調した。これを受けて、モーガン&モーガンは司法判断を求めることになった。
「ディズニーが権利行使を否定しないこと、過去に類似の使用に対して積極的に訴訟を起こしてきたこと、そして最近の第三者に対する訴訟は、ディズニーがモーガン&モーガンに対して訴訟を起こすという合理的な懸念を生じさせている」と訴状には記されている。
AP通信によれば、同事務所は、ディズニーが今年7月にカリフォルニア州で『蒸気船ウィリー』のイメージを用いたアクセサリーをめぐって起こした訴訟を具体例として挙げた。
疑問が残るままの訴訟取り下げ
11月12日、モーガン&モーガンは訴訟を「不本意ながらの取り下げ」として裁判所に申し立てた。同事務所は理由を明かしておらず、水面下で交渉が行われたかどうかも不明なままだ。
この判断により、同事務所は将来的に再び訴訟を起こすことが可能だが、現時点ではディズニーは、初期のミッキーマウスのデザインに関連する商標権の行使を制限されかねない司法判断を回避したことになる。
つまり、『蒸気船ウィリー』 の著作権が昨年失効したことに変わりはないが、「初期のミッキーマウスをどこまで自由に使えるのか」という問題は未解決のままになったのだ。






