【独占】高橋一生が「台湾有事」題材のドラマ『零日攻撃』への出演を決めた理由...「日本では作り得ない作品」
THE REALITY OF FICTION
──演じた藤原偉はミステリアスな人物だが、そういう役にはどこから入っていったのか?
まずは自分との共通性を感じました。僕は普段から「何を考えてるか分からない」と言われることが多いんです。自分ではかなり主張しているつもりなんですが、本質的なものが分かりづらいようで。
そういうイメージが藤原にもあると感じました。藤原本人は意識していないのですが、含みがあると思わせてしまう何かがおのずと出てしまう人間ではないかと。
さらにその人間が社会に出て、国や企業における立場が加わったことで、なおさらそうした側面が複層的に付加されてしまったと思えました。
基本的に藤原はとても不器用な人間ですが、ビジネスにおいては最も冷静でいなければならない立場でもあります。だから、そういう立ち回り方をするのですが、本来の彼は学生時代、夏と一緒に、巻き込まれ気味に学生運動をしていた頃が本質だと思いました。
そういう過去や現在が語られていますが、説明セリフがなくて、お芝居が非常にしやすかったですね。
──芝居がしやすいとはいえ、中国語、英語、日本語のセリフが交じり合っている難役では。
よく聞かれるんですが、全く苦労もなく努力もしていないです。