最新記事
音楽

JO1やINIが所属するLAPONEの崔社長「日本の音楽の強みは『個性』。そこを僕らも大切にしたい」

2024年12月30日(月)12時40分
大橋 希(本誌記者)

――崔社長は韓国出身で法政大学に留学し、2000年に吉本興業に入社したという経歴だが、入社のきっかけは。

エンタメ業界に特に興味はなかった僕が吉本に入ったのは、本当にたまたまなんです。アルバイト先で、当時の吉本興業の役員の方と出会ったのがきっかけだった。まだ日韓エンタメの関係は今ほど強くなく、少し前に映画『シュリ』が日本でもヒットした頃です。

入社後に最初関わったのが、浜田雅功さんの番組「人気者でいこう!」。番組内で女の子5人組のアイドル、BONITAが韓国でデビューするという企画を担当した。

本当に大変でしたね。いろいろなことを一から全部やらないといけないし、韓国語を喋れる人は私だけだったし。番組制作のスタッフも、彼女たちもフォローしないといけない、それを全て一人でやっていたので。

――吉本での経験が今に生きている点は?

僕がスタッフやメンバーに常に言っているのは「基本を守ってほしい」ということ。難しいことを考えずに、まずは基本を守りなさい、と。例えばちゃんと挨拶をする、自分に余裕がある時は人を助けるといったことが大事だと思うんです。

人から助けられる人、嫌なところがあっても憎めないから助けてあげようと思ってもらえる人になってほしい。それは吉本での経験から学んだことです。僕は吉本で、いろいろな人に助けてもらった、かわいがってもらった。みんなにもそういう人になってほしいと強く思う。だから挨拶をしなかったり、態度が悪い時は必ず注意します。

ほかにも言っているのは、僕らがどこかの会社に仕事を与えると考えるのではなく、僕らが助けてもらっていると考える必要があるということ。実際、いろいろな方々から助けてもらっていますし。

――芸能界ではパワハラやセクハラがたびたび問題になるが、会社として気を付けている点は。

それはどこの会社もやられていると思いますが、僕らも教育などを含めて対策を取っています。若い社員が多いので、その問題はきちんと教えていかないといけない。

僕自身、社内を回りながら、できる限り声をかけるようにしているし、基本的に社長室のドアは常にオープンにしている。仕事のことでもプライベートのことでもいいから、いつでも話をしに来てください、と。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ハーバード大の免税資格剥奪を再表明 民

ビジネス

米製造業新規受注、3月は前月比4.3%増 民間航空

ワールド

中国、フェンタニル対策検討 米との貿易交渉開始へ手

ワールド

米国務長官、独政党AfD「過激派」指定を非難 方針
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 2
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 3
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 4
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 5
    目を「飛ばす特技」でギネス世界記録に...ウルグアイ…
  • 6
    宇宙からしか見えない日食、NASAの観測衛星が撮影に…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    金を爆買いする中国のアメリカ離れ
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 10
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中