あの『推定無罪』をアップデート...34年前の「白人男性の迫害妄想」系映画とは何が違う?
Updating “Presumed Innocent”

ラスティとキャロリンの不倫は人事面で最悪の事態だという点を、本作は少なくとも認識している(映画版では、キャロリンの死を知ったホーガンが「もったいない。あんなにセクシーな子だったのに」と発言する)。
主人公が犯した「罪」は
映画版では耐えるだけの主婦だったラスティの妻、バーバラ(ルース・ネッガ)も肉付けされている。画廊で働く彼女は、夫の逮捕が注目を集めたせいで仕事を失い、家族のために自分の人生を犠牲にしたこともほのめかされる。
とはいえ、なぜ彼女がそんな犠牲を払ったのか、疑問に思わずにいられない。本作でのラスティの夫としての生活は、穏やかで快適な郊外暮らしと職場のつまらない権力争いで色あせた灰色の世界だ。
検事が家宅捜索や性生活に関する尋問にさらされ、屈辱を受ける側になるのが、原作の巧みな設定だった。ドラマ版のラスティは、そのせいでさらに生気のない存在になる。
運命にほぼ抵抗しない姿、少しずつ明かされるキャロリンとの関係の真実──彼は本当に有罪かもしれないと思わせるよう、ドラマは仕向ける。
実際、殺人を犯したかどうかはともかく、彼は多くの点で「有罪」だ。最悪なのは、自らの苦悩が少なくともある程度まで自業自得だと、本人が分かっていることだろう。
そのため、本作には後悔の感情が漂う。それに対して原作と映画版では、キャロリンは計算高い野心家だ。80~90年代の一連のハリウッド映画は、職場に「侵略」する女性を不安視し、彼女たちが性的な力を利用するのではないかとの恐れに満ちていた。
映画版のキャロリンは超絶的に美しいが、ノルウェー映画『わたしは最悪。』(21年)で国際的に知られたレインスベはより親近感がある。ドラマ版でラスティの心を捉えるのは、虐待を受けた少女にキャロリンが示した思いやりだ。
悪役的立場のファグベンルとサースガードは、刺激剤として効いている。表面上、本作は殺人ミステリーだが、最も生き生きしてくるのは職場内の駆け引きに焦点を当てたとき。ファグベンルとサースガードが登場すれば、いつでもそうなるのだが。
残るは、エンディングの問題だ。原作と映画版の終幕は、当時の男性の妄想を容認する形になっていた。ドラマ版の最終回は、筆者ら批評家にもまだ公開されていないが、真犯人の正体が変更されていても不思議ではない。
本作は既に、大幅な設定変更を行っている。90年代以降の世界の変化を考えれば、あの悪名高いどんでん返しを考え直すのは、最も歓迎すべき「リメーク」ではないか。
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