最新記事

ファッション

Z世代セレブの間に「ノーパンツ」ブーム? ズボンを穿かずに外出するファッションリーダーたち

2023年2月6日(月)17時10分
千歳香奈子
ヘイリー・ビーバー

「ノーパンツルック」で注目を集めるヘイリー・ビーバー(2022年10月17日、ロサンゼルス) Aude Guerrucci-REUTERS

<ケンダル・ジェンナーにベラ・ハディッド、ヘイリー・ビーバーまで──。Z世代セレブたちがこぞって披露するノーパンツスタイルとは? さまざまな着こなしが話題に>

ファッションリーダーとして絶大な人気を誇るアメリカのZ世代セレブたちの間で今、「ノーパンツ」スタイルがトレンドになっている。

「ノーパンツ」と聞くと下着をつけていない?!と想像してしまうかもしれないが、ズボンとしてのパンツを穿かないファッションという意味だ。ネットではケンダル・ジェンナー、ベラ・ハディッド、エミリー・ラタコウスキー、ジュリア・フォックスからヘイリー・ビーバーまで、こぞってノーパンツ・スタイルを披露している。

ノーパンツ・スタイルと言ってもボトムはタイツだけだったり、マイクロミニスカートや超ショート丈のショーツにオーバーサイズのトップスを合わせてズボンをはいていないように見せたり、男性用ブリーフなどアウターウェアとして見せる下着を着用したりと、さまざまな着こなしがある。「ノーパンツ、ノープロブレム?」とUSAトゥデイ紙が過激とも捉えかねないこのファッションを紹介するなど、ノーパンツが今巷で話題になっている。

【写真】ブリーフのような下着ルックで堂々と街をゆくベラ・ハディッド

「さほど下品ではない」と文化ジャーナリスト

人気モデルの中でも世界的ファッションアイコンとして女性たちの憧れの的であるヘイリーは、いたくノーパンツがお気に入りのようで、カジュアルからフォーマルまでさまざまなシーンでノーパンツ・スタイルを披露している。ショートパンツにオーバーサイズパーカー、足元はスニーカーで美脚を強調するスタイルで夫ジャスティン・ビーバーとロサンゼルスの街を歩く姿がパパラッチされた後は、極寒のニューヨークでも寒さをものともしない完璧なノーパンツルックを披露して話題だ。

抜群のスタイルとセンスでノーパンツを楽しんでいるヘイリーは、マイクロミニスカートにオーバーサイズのVネックセーターを合わせ、大き目サイズのレザージャケットを羽織って寒空のニューヨークの街を闊歩。「パンツ(ズボン)はヘイリーの冬のワードローブには入っていない」とメディアを賑わせた。

【写真】真冬のNYに「完璧な着こなし」で現れたヘイリー・ビーバー

足元は白いスポーツソックスにローファーを合わせたスクールガール風に仕上げており、お手本にしたい完璧な着こなしだが、そもそもノーパンツ・スタイルはありかなしかという議論も持ち上がっている。

「オフィスでこの服装をされたら悪夢」との声があるように仕事場には不向きなファッションではあるが、ファッションの世界の基準からすると水着に比べて露骨な露出がない分、さほど下品ではないと文化ジャーナリストのクリスティーナ・ビンクレーは述べている。「ルールを破る時代に私たちはいる」と語り、これも若い世代が作り出す新たなファッショントレンドの一つに過ぎないと話す。

すでにボッテガ・ヴェネタやミュウミュウ、バーバリーなど人気ブランドのショーでもノーパンツ・スタイルが紹介されており、2023年はパンツを穿かない人が増殖しそうだ。

[筆者]
千歳香奈子
北海道・札幌市出身。1992年に渡米し、カリフォルニア州サンタモニカ大学で写真を学ぶ。96年アトランタ五輪の取材アシスタントとして日刊スポーツ新聞社アトランタ支局に勤務。ロサンゼルス支局、東京本社勤務を経て99年よりロサンゼルスを拠点にハリウッドスターら著名人へのインタビューや映画、エンターテイメント情報等を取材、執筆している。日刊スポーツ新聞のサイトにてハリウッド情報や西海岸のトレンドを発信するコラムも寄稿中。著書に『ハリウッド・セレブ』(学研新書)。

20240423issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年4月23日号(4月16日発売)は「老人極貧社会 韓国」特集。老人貧困率は先進国最悪。過酷バイトに食料配給……繫栄から取り残され困窮する高齢者は日本の未来の姿

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、いかなる対イラン作戦にも関与せず 緊張緩和に尽

ワールド

イスラエル巡る調査結果近く公表へ、人権侵害報道受け

ビジネス

利上げの可能性排除せず、経済指標次第=米シカゴ連銀

ビジネス

欧州インフレの軟着陸、可能だが確実ではない=IMF
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負ける」と中国政府の公式見解に反する驚きの論考を英誌に寄稿

  • 4

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 5

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 8

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 7

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 8

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中