最新記事

韓国

BTSのJIN、年内にも入隊か それでも兵役めぐる混乱は続く?

2022年10月17日(月)19時50分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

なぜ今、自主的な入隊を選んだのか?

とはいえ、北朝鮮の核ミサイルの脅威が高まりつつあるなか、「兵役免除」は簡単に決定できるものではなく、国会では与野党による論争が続いていた。

それなのになぜこの時点で所属事務所は入隊を発表したのか?

これについて、ビッグ・ヒット・ミュージック側は、「当社はアーティストたちとともに、これまで兵役履行計画を具体化してきた。決定した事項をお知らせする時期についてもたくさん悩んだ。2030年世界博覧会誘致支援に向けた釜山コンサートが終わった今が入隊を報告するのに最も適切な時期だと判断した」と説明した。

15日に釜山アシアド競技場で行われたBTSの単独コンサート「BTS <Yet To Come> in BUSAN」でJINは「(現在予定されている)最後のコンサート」と言及しており、このタイミングでの入隊を決意していたことを伺わせていた。

これで一件落着ではない?

これでJINを筆頭に、BTSメンバーが順次入隊するということで一件落着かと思いきや、まだ騒動が続く可能性がある。

それはイ・ジョンソプ国防長官が8月1日国会国防委員会で「BTSメンバーが軍に入隊しても、練習の機会を与えて、海外公演があれば一緒に公演できるようにする方法があると考える」と語ったのだ。

果たしてそのようなことが可能なのかどうか、真偽のほどは定かではないが、法律以上に世論の方が重要視される韓国だけに、国防の義務と法の下の平等は堅持しながら、BTSのもつ経済効果も手にできるというこのアイデアは、意外と実現するかもしれない。

ちなみに、兵役について所轄する兵務庁の関係者は、ビッグ・ヒット・ミュージックの入隊延期取り消しの発表を受けて「本人が延期の取り消しをすると、入隊待機者などを考慮して入隊通知を行う予定だ。現時点で正確な入隊時期は確定されていない」とコメント。また「役職などは入隊後の軍の所管なので具体的に確定したことはない」とも語っている。

JINをはじめとしたBTSメンバーをめぐる兵役問題はまだまだ話題になることだけは間違いない。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ロシア西部2州で橋崩落、列車脱線し7人死亡 ウクラ

ビジネス

インフレ鈍化「救い」、先行きリスクも PCE巡りS

ワールド

韓国輸出、5月は前年比-1.3% 米中向けが大幅に

ワールド

米の鉄鋼関税引き上げ、EUが批判 「報復の用意」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 2
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が知らないアメリカの死刑、リアルな一部始終
  • 3
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 4
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 5
    「ホットヨガ」は本当に健康的なのか?...医師らが語…
  • 6
    【クイズ】生活に欠かせない「アルミニウム」...世界…
  • 7
    メーガン妃は「お辞儀」したのか?...シャーロット王…
  • 8
    「これは拷問」「クマ用の回転寿司」...ローラーコー…
  • 9
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 10
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言…
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 3
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が知らないアメリカの死刑、リアルな一部始終
  • 4
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 6
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 7
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 8
    ヘビがネコに襲い掛かり「嚙みついた瞬間」を撮影...…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「金の産出量」が多い国は?
  • 10
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 7
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中