最新記事
ビジネス

大人がおもちゃ業界を支えている...「ポケモンカード」が火付け役で「市場1兆円」時代へ

2025年9月10日(水)12時50分

おもちゃ市場は拡大

こうしたブームにもけん引される形で、おもちゃ業界は市場規模を拡大してきた。日本玩具協会の統計によると、24年度の市場規模(テレビ・オンラインゲームなど除く)は1兆0992億円で、前年度比7.9%上昇した。23年度に初めて1兆円を超えてからも好調な伸びを示した形だ。

24年度の市場規模を分野別で見ると、「カードゲーム・トレーディングカード」が全体の27.5%を占めている。


 

総務省統計局によると、本来おもちゃのユーザーとされてきた15歳未満の人口は4月1日現在で1366万人と、44年連続で減少した。

ただ、カードに加えてキャラクターを自分で育成できる「ハイテク系トレンドトイ」なども堅調に売れている。玩具協会の担当者は、いずれもキッズとアダルトを合わせて「子どもの心を持った大人」という意味の造語「キダルト」が需要を生み出していると説明。「需要がこれまで以上に幅広い商品ジャンルにまで拡散しつつあることが見えてくる」とする。

専門家「成長余力は残る」

おもちゃ業界の現状を専門家はどう見るのか。野村証券投資情報部ストラテジストの松田知紗氏は「この10年間で15歳未満人口は13%程度減少したが、同じ期間に市場は37.3%増加した」と指摘。「おもちゃが大人の趣味や自己表現の手段として見られている」ことが一つの要因だと分析する。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ハマス、新たに人質2遺体を返還 ガザで空爆続く中

ワールド

トランプ氏、26年度の難民受け入れ上限7500人に

ワールド

米NY州が非常事態宣言、6500万ドルのフードバン

ワールド

ロシア、ウクライナのエネルギー施設に集中攻撃 全国
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面に ロシア軍が8倍の主力部隊を投入
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    海に響き渡る轟音...「5000頭のアレ」が一斉に大移動…
  • 8
    【クイズ】12名が死亡...世界で「最も死者数が多い」…
  • 9
    必要な証拠の95%を確保していたのに...中国のスパイ…
  • 10
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 4
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 10
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 8
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中