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日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?

2025年7月8日(火)19時38分
山﨑卓馬(クロール日本支社長)

ただここまで深度のある調査となると、日本であれば怪しく感じる人もいるかもしれない。海外では企業インテリジェンスは普及し、企業にとって必要なサービスとなっているのでそんなことはないが、こうした調査は秘匿で、依頼主のことは相手方にも特定されないよう慎重に行われる。また収集する情報も、情報源秘匿の原則で進められる。

例えば企業インテリジェンス業界をリードしているクロール社のような米国発の日本支社は、厳しいコンプライアンスの元で調査なども進められる。それこそが、企業インテリジェンスが、広くサービスとして知られ、ビジネスとして成り立っている理由だとも言えよう。

APBのケースでは、投資側の企業などがこうした調査をすることで、APBが自己破産するに至る本当のリスク要因や、外部からの危険な干渉などを特定することができた可能性がある。

さらに、ビジネスは基本的に人がいて成り立つものである。企業に関わる人的資源は、企業の成功にとって鍵となる。逆を言えば、APBのように、同社の技術に興味を持つ中国企業に関係する人物などについても徹底して調査をすべきだっただろう。

その点で言えば、企業インテリジェンスでは、新規採用や社外取締役などについても、過去の経歴や人間関係なども調べることができる。日本では特に、反社会的勢力や共生者との関係もコンプライアンスの観点から気になるところだろう。

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