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職場の「ムダ」は2つの「ム」から生まれる...業務の生産性を上げるには何が必要?

2025年3月26日(水)17時20分
川原洋一(ANAビジネスソリューション講師)

業務の標準化ができていれば最適な手順で効率的に業務ができるため、カイゼンによってさらに効率的な方法を見つけたときにも、ムリなく、ムラなく、新しい手順に移行することができます。

料理をするときには、使う材料をその都度冷蔵庫から取り出すよりも、最初に必要な材料をすべて冷蔵庫から取り出してキッチンに並べたほうが、その後の効率はよいものです。「料理をするときには、まず必要な材料をすべて用意する」というルールを作ること。これが作業の標準化です。

■動線のカイゼン

『ANAのカイゼン』

『ANAのカイゼン』P.109より

上の図を見てください。これは、ある整備士の1日の動きを記録したものです。この図は「スパゲティチャート」と呼ばれるもので、対象者の1日の動きを可視化するためのツールです。

これを見ると、1日のうちに何度も訪れている場所もあれば一度しか訪れていない場所もあるということがわかります。

作業デスクの周りをうろうろしながらも、離れた場所に何度か移動していますね。この離れた場所の移動に、ムダが潜んでいる可能性があります。

いつもせわしなく動き回っている、移動が多いなどの問題があるとき、その動作が正味動作であればよいのですが、付帯動作であったとしても、「そこにモノが置いてあるから取りに行く」などの移動動作を繰り返していては問題です。ムダな動作になっている場合は、動線のカイゼンに取り組むチャンスです。

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