最新記事
ビジネス

「給料が低いので辞めます」は7~8%!「低い」の具体的不満には実は2種類ある

2024年5月14日(火)18時30分
西田周平 ※経営ノウハウの泉より転載
退職願 辞表

beauty-box-shutterstock

<いちばんのNGは「引き留めるために給与額を上げる」。給与を理由とする退職希望者は一定数いるが、どう対応すべきか>

コロナ禍の混乱期を経て、これから先を見据えての動きなのか、退職・転職の話を聞くことが多くなりました。

退職に至る理由はさまざまですが、今回は、「給与」という目に見える理由をあげて退職の申し出をしてきた場合の対応策について考えていきたいと思います。

給与を理由に辞めてしまう従業員はどのくらいいるのか

そもそも退職理由について、以下の調査結果が出ています。

令和3年度における退職理由をみると、「その他の個人的理由」「その他の理由(出向等を含む)」を除くと、男性では、「職場の人間関係が好ましくなかった」が8.1%、女性では「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が10.1%となっています。そして、「給与等収入が少なかった」については男性が7.7%、女性が7.1%となっています。

この結果から、給与が少ないことを理由に退職する社員が一定数いることが分かります。

【参考】令和3年雇用動向調査結果の概況 / 厚生労働省

「給与が少ない」を理由に退職希望者が出るケース

「給与を理由に辞めてしまう社員」の存在について考えた時に、たとえば、以下のような理由が考えられるでしょう。

■ケース1:そもそも給与水準が低く、生活に支障が出たり、将来に不安を抱いたりしている

あるサービス業の会社では、人事制度見直しの一環として、賃金テーブルの見直しを行い、社内開示をしました。それによって、数年後の給与額の見通しが立ち、将来像を描きやすくなったと好意的にとらえた社員がいた半面、「自分はもっと稼ぎたい」という声があがり、辞めてしまう社員も出てしまいました。

■ケース2:社内の他者と比較して、自身の給与額に納得感を持てない

別の製造業の会社では「辞めたい」という意向を受け、「引き留めよう」という話し合いの結果、手当の形で給与額を若干上げることになりました。しかし、そのような対応をしたことが他の社員にも伝わり、「なぜあの人だけが」など、社内で不安・不満が広がる結果となってしまいました。

(参考記事)社員が「退職代行サービス」で退職...これは違法?対処法や注意点を弁護士が解説

給与を理由に「辞めたい」と言われたときの対応法

「辞めたい」という申し出があった時、基本的には「引き留める」というリアクションが一般的でしょう。なぜなら、少子高齢化が進み、企業は人材不足・採用難の中で、組織運営を考えていかねばならないからです。

退職理由の受け止め方を誤ってしまうと、企業の資産である人材の流出がますます加速してしまいます。また、解決策が表面的なものとなり、本質的な課題解決にはならず、悪影響が広がってしまうということにもなりかねません。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

東電HD、通期業績予想を公表 最終損益6410億円

ビジネス

午後3時のドルはドル一時153円台、2カ月半ぶり安

ワールド

衆院選、与党で過半数取れなければ「即刻退陣する」=

ビジネス

首都圏マンション、12月発売戸数6%減 価格は上昇
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 6
    「楽園のようだった」移住生活が一転...購入価格より…
  • 7
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 8
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 9
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 10
    「20代は5.6万円のオートロック、今は木造3.95万円」…
  • 1
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味を帯びる「超高齢化」による「中国社会崩壊」
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 7
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
  • 10
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中