最新記事

ビジネス

SkillだけでなくWill、MustよりWant、だから「プロセスエコノミー」はこんなに楽しい

2022年3月1日(火)17時44分
flier編集部

例えば、空を見て「きれいだな」と思ったら、それを撮ってツイッターでつぶやけばいい。それだけのことです。

僕の好きな言葉として、(経営共創基盤(IGPI)グループ会長の)冨山和彦さんが以前、「憤りは志に通じ、憧れは夢に通じる」と話されていました。

── 憤りと憧れですか。

はい。世の中に足りていないことやつらいことが多いときは、憤りを溜めて「こんな世の中じゃダメだ、だったらこうしよう」と志に変え、その志の力で仲間を集めて動くということはありますよね。今もマイノリティの問題やコロナ禍など、憤りをマグマのように溜めて志に変え、世の中を変えていくという動きは見られます。

それとは別に、もう1つ、「なんかこれいいな」という憧れ。ただ「美しい」「好き」というものを共有することも大切です。そのギブをしているうちに、夢に近づいていく。

そこには我慢、マストはありません。自分がマストと思っているうちは、他の何かに支配され、他人に言われている役割を、自分で義務化してしまっている状態です。その時点で、それは夢ではありません。

憧れ、夢で生きるには、マストを感じたら、そのマストのウォント(Want)に立ち戻るべきです。「やらねば」と感じたら、「やらねば」ではなく「やりたい」に戻る。常に「楽しい」に立ち戻ることが、プラスを増やしたいときのプロセスエコノミーの作り方です。

読書法は2種類

── 普段から大量のインプットをしていらっしゃいますが、どのようなときに読書をされているのでしょうか。

基本的には、読書には2種類あると思っています。

1つは、読む目的が決まっていて、目的に対して「知」を圧縮してくれている本がものすごい近道であり、本が羅針盤になるという読み方です。

もう1つは、ただ他人が作った美しい、濃密な世界にたゆたってみる、浸るというやり方です。海外旅行に行くような感覚で、別世界に行くための読書です。

前者はリサーチと一緒で、目的さえ決まれば一気に20冊ぐらい並行して読んでいます。まず、大きな書店に行き、各書のタイトルを見るようにしています。すると、そのジャンルに関して著者が世の中に発信したいこと、読まれたいことが分かります。ちょうど新聞の見出しを一覧で見るのと同じような感覚です。世の中、あるいは新聞社がその記事をどの程度で扱っているかという土地勘が養えます。

同じように、書店で、棚にどのような本が何冊置いてあるか、これは平積みか、といった情報から「世の中はこのジャンルにニーズがある」という「地図」を手に入れられます。

僕の場合、1つのテーマ・ジャンルに関して、幅広く20冊ぐらいピックアップします。そのうえで、マインドマップを作成し、目的に沿ってどの辺りを深掘りしていこうかと考えていきます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

増日銀委員などの国会同意人事、早ければ20日にも採

ビジネス

スズキ、26年3月期は22%減益見込む 市場予測下

ワールド

フィリピンで中間選挙の投票開始、正副大統領の「代理

ビジネス

街角景気4月は2.5ポイント低下、「このところ回復
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王子との微笑ましい瞬間が拡散
  • 3
    「隠れ糖分」による「うつ」に要注意...男性が女性よりも気を付けなくてはならない理由とは?
  • 4
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 5
    ロシア艦船用レーダーシステム「ザスロン」に、ウク…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノー…
  • 8
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 9
    「股間に顔」BLACKPINKリサ、ノーパンツルックで妖艶…
  • 10
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 3
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 4
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 5
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 6
    SNSにはトップレス姿も...ヘイリー・ビーバー、ノー…
  • 7
    シャーロット王女の「親指グッ」が話題に...弟ルイ王…
  • 8
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 9
    ロシア機「Su-30」が一瞬で塵に...海上ドローンで戦…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    心臓専門医が「絶対に食べない」と断言する「10の食品」とは?...理想は「1825年の食事」
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中