最新記事

CEOインタビュー

「日本の動画マーケティング市場は我々の成長の原動力」

2017年8月9日(水)17時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

動画は顧客のエンゲージメントを最大化できる最適なツール

――他社と違う、ブライトコーブの強みを教えてください。

たくさんあるなかで、いくつかポイントをあげます。

第一に動画再生のパフォーマンスです。とにかく動画はすぐに再生できないといけません。たった数秒でも再生が遅くなると視聴者はすぐに離れてしまいます。そのためにプレーヤーを軽くて高速なものにしています。

またデバイスへのリーチにおいても、我々のシステムは非常にシンプルで使いやすいです。以前であれば動画を見るのはラップトップやPCがメインでした。しかし現在はスマートフォンやタブレット、ゲームコンソール、そのほかアップルテレビやアンドロイドテレビなど、非常にデバイスの多様性が高まっています。

それだけ企業側にとっては、それぞれデバイスごとにフォーマットを変えないといけない、すべてにおいて適正に再生ができなければいけないなど、とても複雑な対応を迫られます。そのような状況において、一旦動画を挿入するとあらゆるデバイスで同じように閲覧ができる我々の技術は、とても革新的だと思います。

もうひとつ紹介したいのは「Brightcove social」という新しいプロダクトです。いま若者はYouTubeやTwitter、Facebook、Instagramなど数多くのソーシャルメディアを使います。動画でそれぞれの視聴者にリーチしようとすると、動画のアップロードをそれぞれ行い、さらに個別に管理するといった、とても煩雑な作業が発生し、手間と時間を要します。

これを「Brightcove social」というソリューションでは、一度動画をアップロードするとそれぞれのソーシャルネットワーク上のネイティブプレーヤーに簡単に公開できます。さらにそれぞれの解析結果をひとつの場所でチェックすることができるので、例えばこの動画は何回視聴された、Twitterで人気の動画はこれで、といった動画パフォーマンスがわかりやすく確認できます。動画プロモーションの戦略をしっかり作ることができる、とても便利なサービスを提供しております。

――世界の動画マーケティングの動向について。

動画をマーケティングに活用するという意味では、まだ初期段階にあると考えています。現在アメリカがこの分野では先行しており、我々のサービスとデジタルマーケティングツールやクラウドのマーケティングツールを組み合わせるという動きが活発になっています。例えば、オラクルやセールスフォース、マルケトといったアメリカの企業がマーケティングのデジタル化を進めており、我々はそういったサービスとインテグレーションを進めています。

ただし、こういった幅広い技術が使われるのは、ヨーロッパや日本においても時間の問題だと感じています。

※本記事は2017年7月14日に取材した内容をもとに構成しています。個人の役職名、肩書きなどは2017年7月14日当時の名称になります。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:大火災後でも立法会選挙を強行する香港政府

ビジネス

リオ・ティント、コスト削減・生産性向上計画の概要を

ワールド

中国、東アジアの海域に多数の艦船集結 海上戦力を誇

ワールド

ロシアの凍結資産、EUが押収なら開戦事由に相当も=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 3
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 9
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 10
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中