最新記事

中国経済

早わかり:習訪英で英中が契約した400億ポンドのビジネス一覧

国家元首の会談の中身は政治ではなく商談?

2015年10月22日(木)15時27分

内覧会?  10月21日、中国の習近平国家主席(写真左)がキャメロン英首相(右)とロンドンで会談した21日、総額400億ポンド(620億ドル)におよぶ両国間のビジネス契約が発表された。(2015年 ロイター/Suzanne Plunkett)

 中国の習近平国家主席がキャメロン英首相とロンドンで会談した21日、総額400億ポンド(620億ドル)におよぶ両国間のビジネス契約が発表された。概要は以下の通り。

<ヒンクリー・ポイント原発>

原子力発電で中国最大手の国営企業、中国広核集団(CGN)がフランス電力公社(EDF)が手がける英南西部のヒンクリー・ポイント原発プロジェクトに60億ポンドを出資する。

<自動車>

中国の投資会社チャイナ・エクイティは、英高級スポーツ車メーカー、アストン・マーチンの電気自動車版「ラピード」の開発に5000万ポンド出資する。

黒塗りタクシーで有名なロンドン・タクシーを所有する中国の自動車メーカー、吉利汽車(ジーリー)<0175.HK>は、研究能力の向上と無公害のタクシー導入に新たに5000万ポンドを投資する。

<レゴランド>

アトラクション施設運営の英マーリン・エンターテイメンツは中国の投資会社との合弁で上海にレゴランドを開園予定。事業総額は3億ドルの見通し。

<ロンドン東部再開発>

中国の不動産開発業者、総部基地(ABP)が、ロンドン東部の湾港地域「ロイヤル・アルバート・ドック」の再開発計画で中国の中信集団(CITIC)と組むと発表。CITICは同計画の40%を出資する。

ABPは2013年5月、同地に新国際金融街を建設する計画に参加することが決まっている。

ABPはCITICと投資会社を設立する予定で、ロンドンを中心に英国全土での大規模なインフラおよび住宅プロジェクトへの参加を計画している。

<ヘルスケア>

英政府によると、ヘルスケア分野では両国の企業や大学、団体の間で20億ポンドを超える契約が交わされた。

<BP>

英BPは向こう20年間、中国の電力大手、中国華電集団に対し、年間最大100万トンの液化天然ガス(LNG)を販売する合意文書に署名。販売規模は最大100億ドル相当に達する。

キャメロン首相によると、習主席の訪問に合わせ、120億ポンド以上に相当する石油・ガス関連の合意に署名したという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中貿易枠組み合意、軍事用レアアース問題が未解決=

ワールド

独仏英、イランに核開発巡る協議を提案 中東の緊張緩

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結

ワールド

英、中東に戦闘機を移動 地域の安全保障支援へ=スタ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 2
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 3
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されずに「信頼できない人」を見抜く方法
  • 4
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 5
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 6
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 7
    逃げて!背後に写り込む「捕食者の目」...可愛いウサ…
  • 8
    「結婚は人生の終着点」...欧米にも広がる非婚化の波…
  • 9
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 10
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 7
    ふわふわの「白カビ」に覆われたイチゴを食べても、…
  • 8
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 9
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中