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「日中友好」パンダ外交と囲碁外交の本当の狙い
©2026 REBEL PEPPER/WANG LIMING FOR NEWSWEEK JAPAN
<日本に残っていた上野公園の最後のパンダ2頭が中国に返還されたタイミングで、中国囲碁界のレジェンドが死去した。パンダも囲碁も日中友好の象徴だったが、中国政府にはそれ以外の狙いもあった>
今年1月、日本国内に残っていた最後のパンダ「シャオシャオ」と「レイレイ」が上野動物園から中国へ返還された。ほぼ同じ時期、中国囲碁界のレジェンドで「棋聖」と呼ばれた聶衛平(ニエ・ウェイピン)九段が、73歳で北京にて逝去した。「黒と白」以外にも、この2つの出来事は日中関係の歴史的な転換点を象徴する点で共通している。
囲碁は中国外交において卓球外交、パンダ外交と並ぶ3つの重要な外交カードの1つだった。日中囲碁交流を主導したのは、中国建国の元勲で元外相の陳毅(チェン・イー)である。囲碁を深く愛した陳毅は、中国の囲碁の水準が日本に大きく遅れている現実を憂い、「囲碁で日本を負かすことは、核兵器の開発と同じくらい重要」と語った。彼は若き日の聶を激励し、「日本人に勝てるようになったら、毛沢東主席と碁を打たせてあげよう」とも約束。聶は1984年に始まった「日中スーパー囲碁」で大活躍し、中国の国民的英雄になった。
文化大革命期、毛沢東は全ての中国人にとって絶対的な存在だった。聶と同じく、親が共産革命に参加した「紅二代」で、聶と友人だった習近平(シー・チンピン)国家主席も例外ではない。2人の父親はいずれも「反革命分子」として迫害を受けたが、2人は共に毛への崇拝を出発点として、それぞれの名声と地位を築いていった。
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