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「パナマ運河売却」の香港富豪に激怒......中国経済ポピュリズムの愚かさ

©2025 REBEL PEPPER/WANG LIMING FOR NEWSWEEK JAPAN
<トランプが食指を伸ばすパナマ運河の重要港湾を、香港の李嘉誠が米投資グループに売却。中国ネットは官民が声をそろえて「売国行為」「国家への裏切り」と罵ったが>
香港の代表的実業家である李嘉誠(レイ・カーセン)が所有する「長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)」が先日、パナマ運河の重要港湾を含む世界の港湾事業を米投資グループに228億ドルで売却する合意を結んだ。中国の官製メディアからネットユーザーまでが声をそろえてこのことを「売国行為」「国家への裏切り」だと罵っている。
1928年に生まれ、幼少期に広東省から香港に移住。貧困の中から努力と商才で巨大な富を築き上げた李は96歳。李が生まれた時も、香港に移住した時も、共産中国はまだ存在していなかった。なのに「国家を裏切った」と非難するのはどこかおかしい。そもそも李の事業は国有ではない。
似たようなことは以前にもあった。リーマン・ショックで人々が不安に駆られるなか、2008年に民営飲料メーカーの中国匯源果汁(フイユアン・ジュース)を買収しようとしたコカ・コーラ社は、「中国の民族産業が外資に飲み込まれる」「中国の経済安全が深刻な脅威にさらされた」という苛烈な愛国世論にさらされた。コカ・コーラが提示した24億ドルという買収金額は匯源果汁にとっては破格だったが、中国政府はこの買収に干渉して中止させた。
買収が中止になった後、匯源果汁は赤字に転落。21年には上場廃止になり債務超過額は113億元(約2300億円)に。全中国を席巻した匯源のジュースは店頭からほぼ姿を消した。
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