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大統領就任まで1週間、バイデンを待つ 3つの歴史的難題
アメリカには中国に好意的な有権者層は存在しない。共和・民主両党のあらゆる層が対中国ではタカ派であり、中国をたたけば国内を団結させられる。さらに中国包囲網を旗印に多国間同盟を主導すれば、アメリカのリーダーシップを立て直すこともできる。
バイデンは前政権より器用に立ち回るだろう。中国の経済とテクノロジーからのデカップリング(非連動)は不可能であることを、彼は承知している。クリーンエネルギーとコロナ対策では、サプライチェーンの心臓部に当たる中国に頼らざるを得ないものの、それでも貿易では中国に強い態度で臨み、人権問題では猛烈な圧力をかけるはずだ。
バイデンが中国に限定的な輸出制限を行い、経済制裁や人権で中国を非難すれば、EUや日本の協力も得られる。バイデン流外交は国際社会が抱く中国への不信感をバネにして、アメリカの世界的優位を再建、修復、再構築するだろう。同時に同盟国重視の姿勢も取り戻すことができる。
だが究極的には、台頭する中国を前にしたアメリカの最大の教訓は、まず立て直すべきは国内統治だというものだ。中国を口実に、バイデンが科学やテクノロジー、インフラに思い切った投資を行うことを期待しよう。
<本誌12月29日/1月5日号掲載>
12月29日/1月5日号(12月22日発売)は「ISSUES 2021」特集。ウィズ・コロナ/アフター・トランプの世界を読み解く。ジャレド・ダイアモンド、イアン・ブルマほか
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