- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 誰も驚かない「ヒラリー出馬」、その勝算は?
誰も驚かない「ヒラリー出馬」、その勝算は?
今週12日、SNSを通じて「プロモーションビデオ」を配信するという形で、ヒラリー・クリントンは2016年の大統領選への出馬を事実上表明しました。そのビデオですが、いかにも「イメージビデオ」といった作りで、「アメリカのミドルクラス」が「困難な中で再スタートをする」というのがテーマになっています。
その「再スタート」というのが、2008年の予備選に敗北した彼女の「再挑戦」とイメージ的に重なるという演出でした。全体的にあくまでイメージ中心でリアリティがなく、またヒラリー自身の登場は最後の方だけという「軽い作り」でしたが、一点、登場人物の平均年齢がどう見ても30代以下ということから、若年層に弱いヒラリーの必死さは伝わって来たように思います。
いずれにしても、この「出馬宣言」は、アメリカでは当然至極として受け止められています。1993年に夫のビル・クリントンがホワイトハウスに入って以来、ファーストレディーとして、そして上院議員、国務長官と切れ目なく国政に参加し、2008年にはオバマ大統領と熾烈な予備選を戦い、僅差で敗れた彼女の出馬は、アメリカどころか世界中でも「誰も驚かない」ニュースに違いありません。
では、彼女は勝つのでしょうか? 勝って初の女性大統領になるのでしょうか?
まず民主党内での予備選についてですが、現時点で圧勝は間違いないと言われています。ですから問題は本選で、共和党の候補との勝負になります。この点に関しては、以下の2つのファクターを考えなくてはなりません。
第1のファクターは、国際情勢です。自称「イスラム国(ISIL)」やイエメン、イランなどの情勢が平穏であれば民主党の外交が信任されてヒラリー、国際情勢の動揺が激しいようなら「オバマの失政への批判」で共和党が有利という見方が一部にありますが、私は逆だと思います。
共和党の側の大統領候補達は、いずれも内政重視という顔ぶれです。ですから、国際情勢が激しく動いている場合には、90年代から軍事外交の最前線にいたヒラリーの重みが出てきます。一方で、国際情勢が安定していると、共和党の新人に政権を委ねるような「ギャンブル」が可能になるというわけです。共和党は「アラブの春」を支持したオバマとヒラリーへの批判を続けていますが、では何か代案があるのかというと「ない」からです。
第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC 2026.03.18
第3次石油ショック(?)への日本の対応を考える 2026.03.04
一般教書演説ではイラン攻撃ではなく物価高対策を強調したトランプ 2026.02.26
裁量労働制の見直しが「働かせ放題」になる危うさ 2026.02.18
エプスタイン疑惑の深層に横たわる2つの問題 2026.02.11
日本経済低迷の主因である「空洞化」をなぜ総選挙で議論しないのか 2026.02.04
消費税減税の断念示唆?に見られる日本的「空気」の決定 2026.01.28






