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「不人気オバマ」を日本の民主党政権と比較する
例えば先週、ワシントン州の高校で少年が引き起こした銃撃事件は、アメリカを震撼させましたが、こうした銃と銃規制の問題に関しては、オバマ政権というのは、明らかに「規制推進」の立場でした。
ですが、任期中のオバマの「銃規制」に関する成果は、ほとんどゼロです。オバマ政権になってからも、アリゾナ州でのガブリエル・ギフォーズ下院議員への銃撃事件(巻き込まれた犠牲者があり、本人も脳に負傷)、そしてコネティカット州での小学校での乱射事件、あるいはコロラド州の映画館での無差別乱射事件と、銃を使った深刻な事件が頻発しています。
それでもオバマは踏み込んだ銃規制の議論をしていません。その理由は、黒人大統領の自分が銃規制の問題に積極的に介入すると、銃保有派の白人の保守層を激怒させ、銃規制が人種問題に絡められてしまうことをおそれているのだと思います。
人種対立の問題に関して言えば、ミズーリ州ファーガソンで起きた白人警官による黒人青年射殺事件を契機として現在進行形で進んでいる人種対立の問題も、オバマは効果的な「介入」はできていません。黒人である自分が介入すると、問題解決に向けた大統領の権威が機能しなくなると考えたのでしょう。
また、オバマはノーベル平和賞を受賞しておきながら「アフガニスタンでの増派作戦」を実行し、さらには「パキスタンの主権を侵犯した上でのウサマ・ビンラディンの暗殺」という作戦まで遂行しました。これも本来は、平和的な解決をしたいし、特にビンラディンに関しては合衆国憲法に基づく公開法廷で裁きたかったのだと思いますが、そんな「美しい理想論」を掲げていると国家が分裂するとおそれた結果、自分の手を血で汚して済ますことにしたのでしょう。
結果として、オバマ政権は「ある種の疲労感」をにじませています。別の言い方をすれば、国民との誠実な対話を行うことへの疲労感です。
現在のISIL(自称「イスラム国」)の問題では、理想と現実の葛藤という話では済まない、極めて複雑な国際政治的な駆け引きが進行しています。ISILは直接的にはアサド政権と戦っていますが、アサドを応援しているのはプーチンであり、自国民に対してサリン攻撃をした「罪」はまだ背負っている政権ですから「善玉」とは言えません。
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