強権にして繊細な男、若松孝二の青春を『止められるか、俺たちを』に見よ
その若松が交通事故で没してから6年後の2018年、若松プロダクションの若い世代が初期の若松プロを舞台に、青春映画『止められるか、俺たちを』を撮った。内容はまさしくタイトルどおり。若松が強権だけのタイプではないこともよく分かる。
映り込んでいる若松プロ黎明期の男や女たちは、現在の若松プロに集う男や女たちの写し絵でもある。主人公の女性助監督をめぐるストーリーも実話なのだ。若松本人を演じるのは若松映画の常連である井浦新。監督と脚本は共に若松プロ出身である白石和彌と井上淳一。撮影も若松プロ常連の辻智彦。つまり本作はメタ構造の映画だ。ドラマでありながらメイキングでもある。
もしも若松がこの映画を観たのなら、「まったく無駄な金を使いやがって」とぶつぶつ言ってから、「飲みに行くぞ」とつぶやくはずだ。
『止められるか、俺たちを』(2018年)
監督/白石和彌
出演/門脇麦、井浦新
<本誌2020年4月28日号掲載>
【関連記事】「顔の俳優」高倉健は遺作『あなたへ』でも無言で魅せた
【関連記事】若かりしショーケンと田中邦衛の青春映画『アフリカの光』をDVDでは観ない理由

アマゾンに飛びます
9月15日号(9月8日発売)は「米大統領選2020:トランプの勝算 バイデンの誤算」特集。勝敗を分けるポイントは何か。コロナ、BLM、浮動票......でトランプの再選確率を探る。
日本軍の捕虜虐待を描きながら「反日映画」にされなかった『太陽の帝国』の不思議 2025.09.06
抽象的で理解の難しい『2001年宇宙の旅』が世に残り続ける理由 2025.08.21
権力vs国民の知る権利、『ペンタゴン・ペーパーズ』でスピルバーグが問うたもの 2025.07.08
40年ぶりに観返した『狼たちの午後』はやはりリアルな傑作だった 2025.06.21
-
経験1年必須/ITコンサル/SE/Sierからコンサルタントへ/外資系プロジェクト有/残業少
株式会社ノースサンド
- 東京都
- 年収500万円~1,600万円
- 正社員
-
外資系企業の総務/メール室メイン/未経験歓迎 月23万円~港区 20代・30代活躍中/土日祝休み
グローブシップ・ソデクソ・コーポレートサービス株式会社
- 東京都
- 月給23万円~25万円
- 正社員
-
東京/外資系投資銀行のチーム秘書/土日祝休 年収350万円~ コミュ力活かせる 20代・30代活躍中
グローブシップ・ソデクソ・コーポレートサービス株式会社
- 東京都
- 月給25万円~30万円
- 正社員
-
経理/在宅あり/外資系アパレルで経理事務/年収~590万円 経理「経理事務」・英文経理
ランスタッド株式会社
- 東京都
- 月給27万5,000円
- 正社員