コラム

大阪・関西万博「未来的目玉展示」...大阪ヘルスケアパビリオンが描いた「2050年の世界」

2025年08月22日(金)11時47分

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東京書籍の展示「時空をこえる学び場」。黒板はデジタルで表示が切り替わる ※注記のない写真は筆者撮影

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専用のデバイスを使って来館者が月の満ち欠けを調べる様子

一方、1889年に大阪府知事に「有限責任日本生命保険相互会社」の創立願が受理された、大阪発祥の日本生命は「人生ゲーム REBORN in 2050」をプロデュース。人生ゲームと言えば、ルーレットを回して出目に応じてコマを進めるすごろくのようなボードゲームだ。止まったマスの指示に従い、進学や就職、結婚、離婚など、人生を疑似体験しながら、複数人のプレイヤーで富を競うゲームだ。ただ、2050年の大阪を舞台とするこの万博特別版の特徴として、プレイヤー同士が協力する。助け合うことで増えるハートを多く集めた人が称えられるといった、温かみのあるコンテンツとなっている。

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20人ほどのプレイヤーが同時にプレイする

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ゲームの進行に伴い、各プレイヤーのコインとハートが増減する

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ハートが足りない仲間にはハートを分け合う助け合いの精神も重要

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最終的にコインとハートのランキングが表示される

パビリオンの醍醐味「REBORN体験」

こうした個々の企業の展示の人気もさることながら、このヘルスケアパビリオンの目玉は予約制の「REBORN体験」だ。予め専用アプリのダウンロードと事前登録のうえ、「カラダ測定ポッド」、「ミライのライド」、「ミライのじぶん」と順々に巡り、上記の「ミライのヘルスケア」や「ミライの都市」のゾーンへと続く。25年後のミライの自分が生きる世界を疑似体験できる。

プロフィール

南 龍太

共同通信社経済部記者などを経て渡米。未来を学問する"未来学"(Futurology/Futures Studies)の普及に取り組み、2019年から国際NGO世界未来学連盟(WFSF・本部パリ)アソシエイト。2020年にWFSF日本支部創設、現・日本未来学会理事。主著に『未来学』(白水社)、『生成AIの常識』(ソシム)『AI・5G・IC業界大研究』(いずれも産学社)など、訳書に『Futures Thinking Playbook』(Amazon Services International, Inc.)。東京外国語大学卒。

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